童話 | ナノ
後日談


ハインリッヒはとても悲しんでおりました。
何故ならば、敬愛すべき王子様が悪い魔法使いの呪いで醜いカエルに変えられてしまったからです。
M属性ド変態の王子様は若干痛キャラですが、ハインリッヒの腐男子ハートをイイ感じに擽ってくれていたのです。
けれどカエルになってしまった王子様。
流石にカエルには萌えません。

しかもカエルだと色んな人に苛められるかもと、童話フラグを回収?しに城を出て行ったカエルの王子様。
ハインリッヒの胸は悲しみにはち切れそうになりました。

ですが、先日隣の小国から朗報が来たのです。
なんとカエルの呪いが解けたとのこと。しかも小国の王子と婚約したとのこと。
なぜそうなったとハインリッヒの頭の中は混乱しまくりですが萌えがまた見られるようになったとホッとしたハインリッヒ。

そして。


「お、王子様…?」

ハインリッヒは唖然としました。
眼球鋭く不遜な笑顔を浮かべる隣国の王子様と、その王子様を自分の上に乗せ人間馬になり恍惚の笑みを浮かべているハインリッヒの国の王子様。

「ハインリッヒ。私は今は王子である前にご主人様の犬なのです」
「喋っていいなんて誰も言ってねぇだろカエル野郎。てめえはカエルか犬か豚の泣き真似でもしてろ」
「げ、げこ!」

なんと言う事でしょう。
ちょっとオツムはアレですが、見目だけは麗しい王子がこんなド変態なプレイをしながら帰ってくるなんて。
王子様が大切なハインリッヒは王子様がとても幸せそうにしているのを見て、ついでに腐男子ハートが満たされて、胸のたがが外れた気分でした。
ですが…




「どうしてですか?!ハインリッヒだけずるいですぅ!!」

わーわーと、ドS王子につっかかるカエル王子。
いつもなら萌えるところですがハインリッヒはそれどころじゃありません。
なぜなら。

「ド変態は従者まで変態だからな。っつーか何度言わせるんだよクソガエル」
「げこっ」
「も、そういうの、いいです、からっ…イかせて、くださっ…!」

ドS王子がハインリッヒの一物さんにコックリングをつけて我慢プレイを強いていたからです。
気持ち良い?
とんでもない、溜まったものを出せない苦しさに息が詰まりそうです。

あの日王国にやってきたドS王子。
なぜかハインリッヒは気に入られてしまい、カエルの王子様と一緒に苛められてしまう日が続くのでした。

カエルの王子様とドSの王子様。
ハインリッヒは仲睦まじい王子様たちを見てハスハスするだけでなく、一緒に苛められてもらいながら暮らしましたとさ。

めでたしめでたし。



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