童話 | ナノ
3話


王様に言われるがまま、王子様はお風呂に行きました。
ですがやっぱりカエルと一緒にお風呂、まで言われるがままというわけにはいかないので王子様がお風呂に入っている間カエルは放置です。


「ゆ、湯上りの王子様湯上りの王子様…!」
「キモい」
「汚物を見るような目あざす!」

はぁはぁと鼻息を荒くする姿に王子様はドン引きです。
正直もう相手をするのもめんどくさいと思ってしまった王子様。
もう寝てしまおうと考えます。
その前にカエルを追い出さなければ…
そう考えていたときです。

「王子、カエルさんも泊まっていくんですよね?お布団はどうしましょう」

王様からそう聞かれで王子様の顔がまた引き攣ってしまいました。
オカンな王様は、粗暴な王子様に友達が出来てなんだかんだうれしいのです。
だから余計おせっかいなお母さんになってしまうのです。

しょうがないので王子様はカエルと一晩を共にする事にしました。
まさか本当に王子様が一緒に寝てくれるとは思ってもおらず、ついカエルさんは興奮してしまいます。
ですが、王子様のストレスは本当に限界に達していました。

「お、王子様…こんな奴隷めと一緒に寝て下さるなんてかんげゴファッ!!」

我慢できなかった王子様は、カエルを壁に叩き付けてしまいました

「これで寝れるだろ」

嘲笑を浮かべる王子様。
これは動物虐待に入りそうなのですが、王様が居ない今ここは王子様のキングダムです。

けれど、壁に叩きつけたカエルからまばゆい光が溢れ、王子様は驚きました。
カエルはなぜか金髪碧眼の少年に変身したのです。

「ありがとうございます王子様!私は実は悪い魔法使ゴファッ!!」
「きっしょ」

情け容赦ない王子様は、喋り続けているカエル(少年)に裏拳をかましました。
ですが良く見るとカエルは金髪碧眼の美少年。王子様のどタイプでした。

「あぁっ!生身の痛み最高!!」

性格には引いてしまいますが。
一先ず話が進まないので、王子様はカエルの話を聞くことにしました

カエルの話をまとめると、実はカエルは隣国の王子様で、悪い魔法使いにカエルになってしまう呪いを掛けられたとのことでした。

顔面タイプでお金持ちの隣国のカエル(王子様)であると知った王子様。
王子様の国は小さな国なので財政若干厳しめです。

と言うわけでカエル(王子様)に一目ぼれをしてしまった王子様(ドS)は、そのまま婚約(主従契約)を申し込みましたとさ。


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