「趙将軍!」
いつものように調練を終えた私を、後ろから呼ぶ声。
振り返ればそこには、愛おしい笑顔。
「探しましたよ、趙将軍」
「すまない。少し調練が長引いてね」
少し息が上がって、上気した桃色の頬。
よっぽど一生懸命探してくれたのだろう。そのことが嬉しい。
「どうしたんだい?」
笑顔を向ければ、肩で息を整えながら、愛らしい笑顔を向けてくれる。
「月英様から、可愛らしい工芸茶を頂いたので…あの、よろしければ一緒に…」
上気した頬をさらに赤くして、気恥ずかしそうに顔を臥せる。

何を隠そう、私と彼女は恋仲である。
そうなってから半年も経つというのに、未だに私を何かに誘う時頬を赤らめる。
それがとても可愛らしいと思う反面、そろそろ慣れてほしいとも思う。

「ああ、今日は丁度午後から休みだし、頂こうか」
「はい!」
俯いていた顔に、ぱぁっと笑顔が広がる。
…なんて可愛いんだ。
とにかく、一挙手一投足が可愛くてたまらない。
私はきらきらした笑顔を向ける彼女の額に、ちゅ、と軽い口付けを落とした。
「ちょ、っ趙将軍?!!」「さ、行こうか」
顔を真っ赤にしてわたわたと慌てる彼女の手を取って、私は歩き出す。

春の花


夏の光


秋の月


冬の雪


いつだって、君が好き



拍手ありがとう御座いました。
拙い文で恐縮ですが、これからもどうぞよろしくお願いします。

-大和-


人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -