If Story

▽ side彰吾*


新しく手に入れた秘密の場所、応接室のソファの上で美智にいいようにされた葵がぐったりと横たわっている。でも彰吾には休ませてやるつもりなどなかった。

細い体を抱え上げ、背もたれを掴ませる形で膝立ちの姿勢を取らせる。今まで正面から抱き合う形でのセックスしかしてこなかったから、今日は背後から貫いてやるつもりだ。

「ん……んんッ」

体勢を変えたことで、美智が中に吐き出したものが溢れてきたのだろう。とろりとした白濁が内腿を伝う感覚にすら葵は吐息を漏らし、肌を震わせる。

「ソファ汚すなよ、葵。ちゃんと締めとけ」
「あッ……ん、やぁ」

粗相を叱るように垂れた精液を指で掬い、元あった場所に押し込むと、背もたれを掴む両手が恥ずかしそうに握り締められたのが見えた。

父親の手により行為自体には馴らされているはずなのに、所々こうしてウブな反応を見せてくる。そこが彰吾たちを煽るのかもしれない。

美智に抱かれる葵の姿だけで十分興奮させられた。だから彰吾はスラックスから取り出したものを自身の手で数度扱いて整えると、すぐに葵の背に覆いかぶさる。

「あ、ん……あぁぁッ」

華奢な腰を掴みゆっくりと侵入した葵の中は、すでに美智との行為ですっかり仕上がっていた。緩んでいるどころか、熱くひくつく粘膜が待ち侘びていたようにぎゅうぎゅうと締め付けて、彰吾を迎え入れてくる。

「ほんと、すげーいい体してんな」
「彰吾、噛んじゃだめだよ」

高まった感情のまま葵を抱きしめ、白い首筋を啄んでいると、その意図を察した美智に諌められる。わかっている。この遊びを続けたければ、痕跡を残すことは極力避けねばならない。

葵を抱けるチャンスの少なさといい、制限が多くて嫌になる。だが、それがこの人形の価値を高めているのかもしれない。

「ん、んんっ……あぁ」

彰吾がピストンを始めると、葵は上体を背もたれに預けなんとか衝撃に耐えようとしてみせる。

重厚な作りをした応接セットの上で靴下だけを身に纏った姿は滑稽なはずなのに、ほんのりとピンクに染まった白い肌と黒革の対比がいやらしくて仕方ない。もっと淫らに鳴かせたくなる。

「挿れただけでこれでさ、ここ触ったらどうなんの?」
「……や、あぁぁッ」

彰吾に合わせて揺れる幼い色の性器を握り込むと、連動したように中が痙攣する。葵自身が放ったものですっかり濡れているそこもまた、予想通り敏感らしい。

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