青空ファンタジー



暑い夏が始まる


ミンミンと耳障りな蝉の鳴き声。梅雨も…明けたんだなあなんて、クーラーの効いたリビングでなんとなく、なんとなく思った。どさり、ソファが沈む音と感触に目を向けてみれば…



「あつい…」

「いや、あのね、ここ、あたしん家」

「知ってる」

「じゃあ帰れよユウ。不法侵入だばかやろ」



さも当たり前かのように寛ぎだす隣人、兼幼馴染、兼想い人。あ、最後のは秘密なんだけど。だって、こんな無愛想な人でも学校ではモテ王なんだから。



「いいじゃねえか別に。俺ん家誰もいなくて暑いんだよ。クーラー効くまで待ってられるか」

「それでピンポンなしにここに来たのね」

「どうせお前しかいないだろ。暇人ルイ」

「そんな短気なユウくんはエアコンつけてきたのかな?」



冷蔵庫へと歩き出したユウを目で追っていたら、これまたさも当たり前かのようにあたしのお気に入りの抹茶アイスを取り出して、蓋を開けながら横へと戻ってきた。



「その無言の答えはつけてきてないと受け取っていいのかな?ってかそのアイス、今晩のために取って置いといたんだけど」

「置いておくのが悪い」

「人ん家の冷蔵庫漁るあんたが怖い」



ん、と差し出されたスプーン。…あーんって?え、え?アイスとユウを交互に見てたら、溶けちまうぞなんて言われたけど、いや、あーんって。今までこんなことしたことないんですけど、あたしたち。じーっと見られるもんだから、なんか恥ずかしくてすぐさまアイスを口にした。するとユウは満足したかのような柔らかい笑みを浮かべてて、え、どしたの。



「クーラーつけて来る必要ないだろ」



今更ながらに返事を返してきた。意図が掴めずユウを見ていたら溜息をつかれた。



「どうせルイんとこに行くつもりだったんだ」



まだ意図が掴めない。ユウがあたしん家に来るなんていつものことじゃない。でも、今日は、何かいつもと雰囲気が違う。そう、なにか、



「お前に話があるんだ」



トクン、トクンと胸が高鳴る。いつしか離せなくなった視線。吸い込まれるような、そんな感じ。うそ、でしょ。



「ルイが好きだ。付き合ってくれ」





熱い夏が始まる



(っ…)
(なんで泣きそうなんだよ)
(だって!嬉しくて…!)
(良い返事ってことでいいんだな?)
(もちろん!)
((いつ言おうかずっと考えてた、なんていえねぇな))








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設定ぐだぐだ。
神田ver.作れたらいいな、なんて。



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