ボクと君

 
「外は気持ちがいいね」


君がそう僕に微笑みかけてきた。
僕はそうだね、と君に応えた。


「こう天気がいいと、散歩も楽しくなるよね」


僕はまたそうだね、と君に応えた。

だけど僕は君と歩けるだけで楽しいんだ。
君の隣を歩けるだけで、君と一緒の時間をいられるだけで。

僕はそれだけで幸せなんだ。
ただそれだけで。


体をピッタリと寄せれば、君は満面の笑みを浮かべて頭を撫でてくれる。

その笑顔が大好きで、僕は照れ笑いをしてしまう。
頭を撫でてくれる手が気持ち良い。


「そろそろ帰ろうか」


本当はまだ帰りたくない。
君と二人でいたいけど、君がそう言うなら帰ろう。
だって必ず君は言でしょ?


「また明日も散歩しようね」


ほら、君がそう言うから明日が楽しみで、僕はうれしくて。


「ワン!」


僕が一声吠えれば、君はまた頭を撫でてくれる。
僕はしっぽを振ってうれしいって君に伝える。


帰りの道にボクと君、…一人と一匹。



ボクと君







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