青の祓魔師


青エクアニメ第6話の昨晩ネタww

メフィストに突然任務を頼まれて雪男はそれを引き受けたが、それが終わるのは深夜を回る頃だった。
特に難しい任務では無かったが、時間を酷く消費してしまったのが痛い。
夕飯も食べれず、授業が終わって即の任務だったから余計に辛いのもある。

何せ今は深夜の二時。
健全な人間ならもうとっくに就寝している時間であり、学生ならば眠っていなければ明日が辛い時間だ。
同じ寮にいる兄もとっくに布団に潜って眠っているだろう。

雪男も早々に眠りにつきたかった。
だがそれと同時に腹の虫が声を上げる。

「…お腹すいた」

人間の三大欲求のひとつである食欲が悲鳴を上げている。
なので雪男は仕方なく睡眠よりも先に食事を選んだ。
ギシギシと軋む廊下は酷くうるさい気がしたが、燐と雪男以外誰もいないので気を使うことなく歩ける。
ようやっと古ぼけた寮の食堂にまで辿り着くと雪男はビクリと身体を跳ねさせた。

「…に、兄さん?」

なぜなら今頃はベッドで幸せな夢を見ているのだろう燐が食堂にいるからだ。
食堂にある椅子に腰かけ、自分の腕を枕にして眠っている。

「なんでこんな所に…」

答えは案外すぐ近くにあった。
燐が眠っている机にある雑炊。
どうやら燐はわざわざ雪男の食事を作り待っていてくれたらしい。
だがあまりにも遅すぎてそのまま眠ってしまったのだろう。
雪男はその健気な燐の姿が容易に想像出来て思わず口の端が緩んでしまう。

「ありがとう、兄さん」

お腹も減っていたし、兄の好意を有難く雪男は受け取った。
燐の肩に自分のコートを被せて食事をする。
雑炊は美味しかった。それはもう疲れた身体に染みわたっていくように。
食事を終えて「ごちそうさまでした」と雪男は両手を合わせた。
使った器はシンクにつけて、雪男は燐に近寄るとその寝顔を覗き込む。

よく眠っていた。
警戒心などまったくない、緩みまくっただらしない顔。

「悪い狼に食べられちゃうよ」

お腹はいっぱいになった狼だが、また別の食欲は満たされていない。
それどころか先程の食事よりも美味しそうなものが目の前に無防備で転がっているのだ。
好いた相手のそんな姿を見て、手を出さないほど雪男は大人じゃなかった。

「忠告はしたもんね」

雪男は覗いていた顔をどんどん近づけ、燐の頬に軽く自分の唇を触れ指す。
柔らかい頬が愛しいと、雪男は次に額や瞼の下に口づけをした。
そうすると燐は身動ぎをし、目を覚ましたのかゆっくりと顔を上げて瞼を擦った。

「…ん おかえり。今日遅かったな」

「ただいま、雑魚なんだけど数が多くてなかなか終わらなかったんだ」

「ふーん」
そう言って燐はまた眠そうに瞼を擦る。
雪男はその手を掴むと、手の甲に優しくキスをした。
そして今度はそのまま燐の唇に触れる。

「んっ…飯食ったのか」

「うん、美味しかったよ」

ありがとね。
雪男がお礼を言うと燐は少し嬉しそうにして尻尾を振った。
自分のした行為が役に立ったのならそれは嬉しいだろう。
尻尾を振る燐に雪男は身体がムズムズするのが抑えられなかった。

そして再びこう思う。

(忠告はしたもんね)

「うぉわっ!!」

燐は突然腰と膝裏に手を入れられて抱き上げられて可笑しな声をあげてしまう。
一体何がと思うと同時になぜ弟に姫抱っこをされているのだと燐は困惑した。

「おまっ、何?なんで!?」

「ベッドに行こう」

「いや、そりゃあ行くけどよ。降ろせよ」

「やだ」

「降ろせって」

「やだ」

「降ろせえええええッ!!」

ジタバタと暴れるが弟はものともしない。
それどころか燐を抱いたままお構いなしに歩き出す。
大体こういう時の弟は碌なことを考えていないと燐はこの上なく嫌な予感がした。
「あ、あのさ…」

「うん?」

「寝るんだよな…?」

「寝るよ」

「い、いやらしい方向じゃ…ないよな…?」

「やだなぁ、兄さんってば」

爽やかに笑う弟につられて燐も笑うが、その笑みが若干引きつるのは仕方がない。
なんたって嫌な予感MAXなのだから。

「それ以外なにがあるっていうの?」

「やっぱりかあああああ!!」

やはり予感は当たったと再び暴れ出すがこれまた雪男は気にもしない。
笑顔のまま燐を自室へと運ぶとそのまま自分のベッドへと放り投げた。

「おまっ、もう少し丁寧に、んぐっ!!」

まだ言い切ってもいないのに口を塞がれる。
軽いキスだけかと思いきや、雪男は燐の口内に無遠慮に舌を潜り込ませてきた。
歯列のひとつひとつをなぞると尖った牙は特に念入りに舐め、舌を吸い、嬲り、まるで味わうかのようにして燐の口内を蠢く。
その間も燐は雪男のシャツを引っ張ったり肩を押したりと何とか抵抗するが、雪男はその手が邪魔だと言うように両手首を片手で一纏めにして押さえつけた。
それでも燐は抵抗しようとしたが、キスのせいで上手く力が入らず、振り払うことさえもう出来なくなっていた。
未だ続く濃厚なキスに、口が放される合間に苦しいと酸素不足を何とか伝えても「我慢して」とまた口内を嬲られる。
なんて自分勝手な奴だと燐は何もできずにただひたすら心の中で弟を罵倒する事しか出来なかった。

「ふぁ…」

ようやっと解放され、口の端からはどちらのものかも分からない唾液が漏れていたが、そんなこと気にしている暇もなく燐は呼吸を何度も繰り返した。

「鼻で息すればいいんだよ」

「で、できるか…」

荒い呼吸を繰り返し、燐が雪男を睨みつける。
だがそれでも雪男はいつもの柔和な笑みを向けるだけだった。

「それじゃあ、もう一回」

「んっ…!」

またもや深い口づけをされて燐は呼吸を止める。
鼻で息なんて出来るわけがないと燐はまた雪男を睨みつけるが、それでもだんだんと気持ちの良くなるキスに力が入らなくなってくる。
燐の力が完璧に抜けるのを見計らって雪男は燐のシャツに手を潜り込ます。

「うっ、ぁ…」

「乳首たってる」

楽しそうに笑ってペロリと唇を舐められ、そう告げる雪男に燐はただ顔を赤くさせるしかなかった。
シャツの間から入ってきた手が胸の突起を弄る度に燐の身体が反応する。
始めは摘まみ、押しつぶすと身体が熱くなっていくのが分かった。

「ゆ、ゆきお…」

「黙って」

何も告げれずまた口内を貪る様なキスをされる。
その間も雪男は手を休めなかった。
片方は燐の両手を抑えるため、そしてもう片方は平らな胸を這わせるため。
燐はただその手に翻弄されるしかなかった。

「ふぁっ、ゆ…ゆき…あんま、さわんな…」

「なんで?気持ちよくない?」

「〜っ、よく、ない!」

「へえ…」

すると雪男は意地の悪い笑みを浮かべて胸の突起を摘まみと引っ張り捻じりだした。

「いてえ!!」

「ああ、ごめんごめん。ならこれは?」

「あっ…」

カリカリと先端を爪で軽く引っ掻くようにされる。
痛みだけではない快感が堪らなくて、燐は喉元まで出かけた声を必死に殺すが、引っ掻かれる度に下半身が熱く疼くような感覚に襲われて仕方がない。

「兄さん…」

切なさそうに名前を呼ばれ、雪男の呼吸も荒いのが分かった。
そしてキスをされる。

(コイツ、キスすんの好きだよな…)

それもまるで食べつくすようなキスを好む。
だが燐もそれが嫌いではなかった。
それにこうやって求められるのも正直言うと嬉しい。
ぼうっとする頭はどんどん快楽の方へと流されていくのが自分自身でも分かる。
そしてもうどうでもいいかと燐は考えにいたった。
声を我慢するのも馬鹿らしくなって、燐は声をかみ殺すのを止めた。

「んっ… はぁ んくっ」

押さえられていた手が緩むのを感じ、燐は雪男の背中に腕を回してしがみ付いた。
舌を差し込まれるキスに翻弄されながらも雪男の手が下半身に這っていくのが分かった。
キスをされたまま中心をしつこく上下に擦られ、酸欠を起こしそうになる。

「ゆ、ゆき…くる、ひ…」

「鼻で息すればいいんだって」

「む、り…」

もう止めろと懇願するがそれでも雪男の手は止まらず、そのまま燐の高ぶる熱の先端を弄り、爪で引っ掻いてくる。

「んぁ… ンッ あっぃや アッ―!」

何度も荒い息を繰り返す燐。
イッてしまったと、もうほとんど働かない頭でそれだけを思うと、覆いかぶさる雪男が燐の耳元に息を吹きかけた。
まだ残る熱のせいで燐の身体はふるりと震える。
だが囁かれる雪男の声を聞いた瞬間、先程までの熱い身体が嘘のように冷えていった。

「何?手だけでイッたの? 淫乱だね」

そう言って離れ、クスリと笑う雪男はヌルついた掌を舐め、燐を見下した。
これはもう完璧にスイッチが入ってしまったと燐は酷く怯えた。
弟の中にある押してはいけないスイッチ。それはどういうタイミングで入るのか実の兄である燐でもまったく分からない、不思議なスイッチなのだ。
そして腰を掴まれ短い悲鳴を上げる。

「わっ、ちょっ!!まだ慣らしてねえだろ!!」

「大丈夫だよ、兄さんなら出来ると思うから。多分」

「多分って!ヤダヤダヤ―っ!!」

最後まで言い終える前に燐の中に雪男のものを押し付けられる。
そのせいで怯んで一瞬抵抗が収まり、その隙をついて一気に押し込まれた。
慣らしもしていない、燐の中に。

「―っ!!!!」

あまりの痛みで声を出ない。
それでも遠慮なく中に入ってくる弟に燐はただ信じられないと身体を震わせる。
決して浮かされるような熱だけではない、苦痛の震え。

「ほら、入った」

「…いてえ」

なんとか声を振り絞り、燐は雪男を睨みつける。

「ねえ、兄さん。兄さんの身体、一体誰が調教してると思うの?」

「調教言うな…」

「痛いだけじゃないでしょ?」

「………」

確かに。確かに痛いだけではない。
だがそれじゃあ自分がまるでドMみたいじゃないかと、燐は認めたくなくてただひたすら痛いと言い続けた。

「そう、ならまた教えてあげるよ」

「ひぁ!」

ギリギリまで出されたかと思うと最奥まで激しく突かれる。
慣らされてもいないから滑りが悪い。だがそれでも激しく突かれる度に痛みだけではないものも這い上がり、燐は何度も嫌だと首を振った。

「あっ んッ っぁ、ひゃぁあっ ゆ 雪男ぉ…やめっ おねが…雪男っ」

「だめ」

ただ一言そう断られ、燐は雪男の背中にしがみついた。
もう我慢できないと告げるがよりいっそう激しく揺さぶられる。

止めろ、嫌だ、痛い、何を告げても動きは止めてもらえず、燐はとうとう溜りに溜まった涙を流した。
それを見た雪男は動きを止め、流れる涙を人差し指で掬い上げると見せつけるようにして舌で舐めとる。

「…仕方がないな」

ああ、やっと止めてくれるのかとほっと息をついた瞬間、動きはまた再開された。

「ふぁ、あ、…な、なんで…!?」

「仕方がないから、兄さんが失神したら止めてあげる」

「ぜ、全然仕方なくねえ、だろ!!」

また動き始めた雪男に燐は翻弄される。
今度は揺さぶられるだけではなく、燐の高ぶる熱も弄られてただひたすら喘ぐしかなかった。

「うっ、あぁ、や…雪男!や、らぁ!!」

「はいはい」

何がはいはいだと燐は文句も言えない。
怖いほどの快感にただ流されるばかりだ。
もうイキそうだと首を振ると、中心を強く握られた。

「な、に…?」

どうしてイかせてくれないのかと雪男を見ると、弟は意地の悪い笑みを向けて燐を見下している。

「ダメだよ。イキたいなら、ちゃんと言わなきゃね?」

そしてまた笑うのだ。
燐は絶望する。

この弟はなぜだか恥ずかしい言葉やらいやらしい言葉をやけに言わせたがる。
それは勿論情交中でもだ。
そして言わなければもっと酷い目に合うのだという事も経験上分かりきっていた。

「言ってよ」

見下ろす雪男。
これは先程言った、何か恥ずかしい言葉やらいやらしい言葉を吐けと言っているのだ。
そうじゃないとイかせないと脅している。

「う、うう〜…」

唸り、燐は決意しないといけない。
この辛すぎる快感を終えるために、燐は恥ずかし過ぎる言葉を吐かないといけないのだ。
それは勿論燐だって恥ずかしい。だが、覆いかぶさる雪男を見上げた。

流れる汗に妖艶に笑う弟。
それに一瞬見惚れてしまい、燐は心の中で心底悔しがった。
そして覚悟を決めてゆっくりと雪男の頬に触れる。

「………もっと」

「25点」

「………」

「本当に兄さんは覚えが悪いね。けどいいや、許してあげる」

今度補習っていうことで。
そう告げると同時に雪男は激しく動き出した。
燐の中心を擦り、腰を何度も打ち付ける。

「あっ、あ…―ッ!!」

「…くっ!」

燐がイクと中がキツク締まり、雪男も中に熱を注ぎ込んだ。
中に出され、まだ余韻が残っている燐は身体を震わせる。だがようやっと終えた熱にほっとすると、また中で雪男が動き出す。

「ゆ、きお…?」

「気絶するまでって、言ったでしょ?」

「お前は…ぁあ、ふっ…」

良い所をまた何度も擦られ、燐は再び喘ぎだす。
気絶するまでというと、それは一体何回するのかと考えるだけで怖くなる。

「あした、学校…」

「起こすから心配しないで」

明日の事を言っても聞いてはもらえないらしい。
そして燐は本日二度目のもうどうでもいいかという考えに至った。
何度も言うようだが、燐だって求められて嫌なわけではないのだ。

「…手加減しろよ」

「気絶するまでだからそれは出来ない」

「〜〜っ、だったら早くしろ!!」

「はいはい」

そうして二人の夜は過ぎて行き、次の日燐は結局寝坊するのだ。
























2011//06/12
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