(青峰視点)



黄瀬と出会ったのは俺が中3の時だった。ストバス中に、珍しく手が滑った。ボールの向かった先から、おわっ!と変な叫び声が聞こえてきてふざけた髪色の男が頭を押さえてうずくまっていた。バスケットボールが運悪く当たったようだ。

「わりぃわりぃ」

「ちょっと…!」

怒りに満ちた反論の声をあげて、そいつは顔をあげた。見下ろしていた俺と目があったその瞬間、ピタリと動きが全停止した。

「頭いてえか?」

座りこんで同じ目線の高さで顔色をみようと近付くと、カァァと音がしそうなくらい急激に真っ赤になった。

「…バスケ、好きなんスか?」

「おう」

赤くなったままうつむいたりこちらを伺ったりして何か言いたげに口を開いては閉じる、という行動を繰り返しているそいつを見て、思わず「お前も一緒にやるか?」と誘ってしまった。バスケをして少し話して、そのチャラ男が22歳だと知った。相手は俺が中学生だということにとても驚いていた。

一目惚れだったと言われたのは、俺が高校にあがり付き合い初めてからだった。俺は高3になり、あの時22歳だった黄瀬はもうすぐ25歳になる。



「風呂入ってくるわ」

一人暮らしをしている黄瀬の家に俺は大体入り浸っている。元々うちの親は放任主義だし、一度黄瀬と顔を合わせた時にすっかりファンになったらしい。まあモデルとかいうイヤミな仕事してるくらいだから顔は整ってるし人当たりも良い。テツにも紹介したが、その時は黄瀬の方がえらく気に入ってしまった。くぅぅろこっち! なんて言って飛び付くし、夕飯食べてって と無闇矢鱈に手料理を披露する。イライラしている俺とは裏腹に当の友人は一番落ち着いている。「青峰くんの奥さんに手は出しませんから」と静かにお茶をすするテツの後ろで、席を立ったはずの黄瀬が、奥さん…! と柱の影から目を輝かせていた。


風呂から出て、シャツを持ってき忘れたことに気付いた。リビングに向かうと黄瀬が全身鏡の前でがさごそしていた。俺が脱ぎ捨てた制服のシャツを着て、袖を引っ張ったりあちこち確認している。それはいいにしろ、なんで裸なんだあいつは…
リビングとの境目のドアにもたれかかっている俺には気付いていないようだ。薄い生地で尻がすけている。知ってたけど尻ちっせえ。あのすべすべの触感が好きで、寛ぎながら触るのが癖になってしまった。敏感だし。てか全部好きだけどな。

じろじろと視姦していると、黄瀬はシャツに鼻を寄せ匂いを嗅ぎ、へにゃりと顔を崩した。…俺の息子が反応するのも仕方ねえと思う。

その格好のままキッチンに歩きかけた黄瀬を後ろから抱きしめる。なんで上3つだけボタン開けてんだ。あざといのか、あざとイエローなのかお前。

「青峰っち? って、硬いのあたってるんスけど」

「そんなカッコしてんの見て、勃たない奴いたら会ってみたいっつの。 なんで俺のシャツ着てるわけ」

「…そこに落ちてたから?」

「理由になってねえよ」

ぐるりと俺の腕の中で回転して正面になり、だめ? と小首を傾げた。絶対わざとだ。自分が可愛いこと分かってんだろ。乳首も意識的に見せてんだろ。

「匂い嗅いだだろ」

「青峰っちの匂い好きなんだもん。あと女物の香水が移ってないか調べてたっス」

「だからもう女に興味ねえって。おっぱいは別だけど。 つか、そろそろいただきますしていい?」

黄瀬が返事する前に手を引いてベッドルームへ連れていく。
軽く押すとすとんと倒れ、黄瀬はぺらりと自らシャツをめくり艶やかに笑った。

「まあ誘ってたんスけどね」

腕を首に巻きつけ、引き寄せられる。明日仕事休みなんスよ、青峰っちもテスト終わったでしょ? って甘い声で耳舐められたらもう何も考えられない。大人はずりぃ。最近仕事が忙しいという理由で断られ続けてたのに自分がヤりたくなったらこれだ。文句言ってっけど、のらないはずがねえだろ?

「ひうう…っ!」

乳首を強く噛むとぎゅっと股を閉じられ足で挟まれる。既に緩く立ち上がった性器がシャツを濡らしている。染みになりそ。

「あ、あっ、青峰っち…もっと強くしてぇ…」

胸を舐め続ける頭をかき抱かれ、いい子いい子するみたいに髪を撫でられる。何やかんやまだ子ども扱いするのだ。つねって爪を立てると喉を反らして腰を揺らし始めた。

「黄瀬はつねられんのと押されんのどっちが好き?」

「ひぁッ、あっン、どっちも、どっちも好きっ…」

「こっちとー」

「ああんっ!!」

「こっち、」

「ンぁっ、ああっ!」

「どっちのがお気に入りか教えろよ」

ひたすら喘ぐ黄瀬は気持ち良さで答えられないみたいだ。乳首だけでここまでちんこガチガチにする淫乱はこいつぐらいだと常々思う。右と左はどっちが気持ちいい? と片方を交互に重点的にいじると更に激しく腰を押し付けられる。基本的にひどくされた方が乱れるよな。

「青峰、っちの、指なら全部きもちいいの…っ!だからもっと乳首いじめてぇ…」

涙がたまった目で懇願されて、位置を直すように足で腰を寄せられる。黄瀬、煽んの上手すぎ。

「…っ俺のも触ってくんね?」

さっきから触ってないから痛いんだよ。するすると俺の首を撫でていた手を誘導すると、ぐちゅぐちゅとやらしい音を鳴らしながらしごかれる。

「、っ」

「青峰っち、きもちい?ね、いっぱい出てる」

「ん、じょーず…」

お返しにと黄瀬の胸を集めて乳首を親指と人差し指で挟む。ぷっくり膨れた赤い果実がよだれでてろてろと汚れていて卑猥だ。胸全体を揉みしだくと硬くなった中央のそれが震える。胸おっきくなんねえかな。指で乳首を弾くと、黄瀬が顔を真っ赤にして、俺のモノを掴む手に力が入って腰にくる。

「あっあ、ひぁあッ!」

「黄瀬っ、っく、あ…」

予期せず良いところをぎゅっと刺激されて、思わずイってしまった。びゅっびゅっと俺の精液が黄瀬の太ももに垂れる。顔を蒸気させ荒い息を吐く黄瀬は、それを見て満足そうに笑った。人差し指で垂れた白濁をすくって口の中に入れた。音をたてながらわざとらしく人差し指を舐め、綺麗な唇が妖艶な弧を描く。

「おいし、」

黄瀬の太ももを掴んで足をかかえ上げ、アナルをいじりやすい体勢にする。黄瀬はよく、青峰っちなんでそんなに色気出ちゃったんスか、昔は可愛かったのに と口を尖らせてるが、言いたいのはこっちの方だ。年を取るたび綺麗でエロくなっていく黄瀬を見ると、まだガキな俺は不安で仕方なくなる。そんな事しやがって覚悟しろよ。黄瀬に、膝裏を持っとけ と言うと、従順に従った。自ら股を広げて見せつけるような姿に一度出したはずの性器が直ぐに頭をもたげてきた。
同じように精液をすくい、その指を既にひくひくと収縮しているそこに差し込んだ。しばらくぶりの拡張にケガしないか心配だったが、思ったよりじゅるりと容易に飲み込まれる。

「はぁ、ンっ!」

「指増やすぞ」

二本目を入れてしばらくならすと、また余裕が出てきたので三本目に突入した。ぐりっと中指で前立腺のしこりを押すと、黄瀬は高い声で啼いた。

「そこッ、やらぁ!!っだめ、あおみねっ、あン!も、いれて…っ」

「お前ちんこ大好きだよな」

「ん、あおみねっちのっおちんぽだいしゅきなのぉ…!たくさんぐちゅぐちゅしてぇッ」

青峰っちの、いちいち付け加えられた言葉一つで興奮してしまう。腰を支え、硬く大きくなった先を差し込むと色づいたアナルの中が暖かく絡みついてくる。じゅぷ、と水音を出しながら少しずつ腰を進めると、もっと とせがまれた。
根元まで入れきって一息ついて太ももに手をかけると黄瀬が期待のこもった眼差しで見てきた。大きく腰を引いて一気に突く。ぱぁん!と肌と肌がぶつかる鋭い音が部屋に響きわたった。

「あっあッ!」

「黄瀬、っ」

「あ、ひゃあンっ!はげしッ、あぁッやらぁ!!あおみ、ねっちぃすき、だいすきっ、んあぁッ!」

「っ馬鹿野郎…!」

「ごちゅごちゅしちゃだめぇ…っ!おちんぽおっきいの、ひゃぁッおれっイっちゃ…!!」

「まじ腰とまんねえって…」

汗で滑る手で何度もかかえ直し、短く何度も腰をうちつける。そのたび、黄瀬は甘い喘ぎ声をあげて足をからみつかせてくる。徐々にちかちかしてくる目の前に吐精が近いことを感じた。息が浅くなり、もはや止められないピストン運動は黄瀬の最奥を開く。

「あぁッ!も、っ出る…ッなかにザーメンちょうらいっ!あンっ!あぁだめ、だめぇッ…ぁああっ!」

「く、ぁっ」

膨れ上がり大量の精液を出すそれをギリギリで黄瀬の中から抜き出して、腹の上にぶちまける。真っ白肌に粘り気のある白濁液という映像は目に毒だ。酸素が回らない頭でぱたりと黄瀬の横に倒れこむ。一度も触らずにイった黄瀬は、ぴゅるると何回にも分けて長く精液を出して、んっんっ と快楽にとろけた顔をしていた。
肺に空気が行き届き、少しずつ鼓動の乱れも正常になっていった。黄瀬がぴたりと横抱きにくっついてきた。

「なんで中に出してくれなかったんスか」

「……お前、たまに腹壊したりすんじゃん」

目をまるくした黄瀬に、だから言いたくなかったと目をそらした。背中を向けると後ろからぎゅっと抱きつかれる。ちりと軽い痛みを感じたから多分キスマークでもつけたんだろ。

「青峰っち大好き」

「…知ってる」

「キスしてお風呂入ってもっかいヤろ?」

まだ足りないんス、と幸せそうな声で囁かれる。俺はあと一回じゃ満足しねえ。



ハッピーエンドオン・ザ・ミー

(明日学校休んでいい?)
(それはだめっスよ)

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20121129





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