大学卒業し、就職して早2年。
仕事もプライベートもまぁまぁ充実している24歳なうである。
大学時代より交際している彼氏がいたが、現在別れ話でもめている。
全ての始まりは彼氏の浮気が原因だ。
最初の相手は彼氏の同僚。
休日にデートしている所に遭遇。
次の相手は近所のコンビニ店員。
彼の家に立ち寄った時に遭遇。
そして今回で3回目。
仕事から帰宅している途中にホテルがあるのだが、そこから腰に手を回して出てきた2人と遭遇。
どうして毎度毎度、現場を押さえてしまうのだろうか。
『ホステスのお姉さんね〜。今回もお綺麗な人でしたねー、今回も』
どの相手もすごく綺麗な人だった。
スタイルも容姿も何一つ優れない平凡な自分には持っていないものを、彼女達は持っている。
美味しいものがあればつい手をだしてしまう気持ちは分からないでもないが、それを理性で押さえてこその人間だ。
浮気が分かる都度"つい出来心で"、"許してくれ。お前が一番なんだ"の繰り返し。
もう彼を想う気持ちなどないので別れ話を切り出したが、受け入れてもらえなかった。
「オイ待てったら!オレにはお前しかいないんだって!」
『少なくとも三人はいたでしょ、私以外に!』
家に帰ろうにも、彼はしつこくついてくる。
『大体私は……』
私は近くを歩いていた赤髪の少年を捕まえた。
『この子みたいな、ストイック系の年下が好きなの!』
少年の制服は帝光中学校のものだ。
部活帰りか塾帰りか、遅くまで頑張ってるところ申し訳ないが協力頂こう。
少年はチラっと私の方を見るとタメ息をついた。
「……こんなヤツと比べるな」
『そういうわけで、サ・ヨ・ウ・ナ・ラ!』
> 1/2
≫黒バスTOP