今日も奴がやってくる。
いくら来るなと言っても来るのだから、仕方ない。


殺すしかないだろ。



「シーズちゃん♪今日もおはよう!」
「死ねばいいのにな。むしろ殺す」
「わぁーボソッと呟くあたりが傷付くなぁ」


クソ、思ったよりも沸くのが早かった。鍵をかけてもどこからか自宅へ侵入してくるコイツはゴキブリなのかもしれない。ほら、なんか黒いしぴったりじゃないか。

窓に腰をかけ、此方をにやにやしながら見てくる奴は本当に気持ちが悪くて。殴りたいが殴るときに一瞬でも触れるのを考えると鳥肌が立つ。


「…何なんだよ」
「今日のシズちゃんのパンツは何色かなってへぶぅ!」
「出てけ」


思いっきり顔面に向かって枕を投げつけてやると、奇声を発し外へ頭から落ちていった。
でも心配の必要はない。何故なら、奴の生命力はゴキブリ並だ。ちょっとやそっとじゃ死なないだろう。この前も、風呂を覗くためにお湯に2時間潜っていたのだから、度を越した変態ぶりには最早呆れを通り越して関心するレベルだった。まぁ、そのセクハラ行為を受けているのは自分だから決して気持ちの良いものではないが。むしろ気持ち悪くて吐き気さえ覚える。それくらいに、折原臨也という人物が大嫌いだった。

…いや、少し前まで彼だって俺と同じだったはずだ。

いつもと同じ服に着替えて、玄関から家を出る。すると、家の前には臨也が体育座りをして待っていた。

「シズちゃん、遅いゾっ☆」

頬を膨らまして人差し指をたてているその仕草は、女性がやればまだいいものを、正真正銘男である臨也がやっても可愛くともなんともない。むしろ鬱陶しい仕草だった。

「…別にテメーを待たせていたつもりはないんだが」
「まぁまぁ、そう言わずにー!」


…相変わらず自分の好き勝手に動く奴だ。
もう放っておこうと無視を決め込み、横で1人で話している臨也を気にかけず歩き、コンビニに着いた。

朝食を買いに来たのだ。休日となると、朝食を作る気にはならない(元々あまり作らないが)のでおにぎりなんかで済ませようとした。


「シズちゃーんアイス食べない?奢ってあげるよ、ホラ」


金にはうるさい臨也が奢るなんて何事かと思い、手元を見れば握られているのはパピ●だった。


「さぁさぁ、思いっきり吸って舐めるといいよ!俺が持っててあげるからへぶ!」

適当におにぎりを買い、コンビニを後にした。


しかし思いっきり蹴り飛ばしたにも関わらず、臨也はすぐに後を追ってきた。


「ねぇねぇねぇねぇシズちゃんシズちゃん、これからどこいくの?」
「手前には関係ないだろ」
「やーんひどいっ!俺はこんなにもシズちゃんを愛しているのに。静雄、ラブ!なのに!」
「うるせェよ!黙れノミ蟲が!」
「…シズちゃん、ちょっとこっち向いてよ」
「あァ!?…っ!!!」
「引っかかったね、振り返り様にキス!あー俺は幸せ者だなぁ」


振り返った瞬間、キスされた挙げ句に今は腰に手を回され尻を撫でられている。…今日一番、最悪の光景だ。



「いーざーやー…………ぶっ殺す!!」
「ははっ殺すだなんて物騒だなぁ。でもまぁ、捕まえられるなら捕まえてみたらー?まっノロマなシズちゃんには無理だろうけどね」
「ぶっ殺す!絶対殺す!死んでも殺す!殺す殺す殺す殺す…」


そうして、今日も命懸けの鬼ごっこが始まった。






100620

初臨静がこんなって…いやギャグって思ったよりも難しい…しま子と漢の約束をしたので頑張って書いたんですが…ひっでえ出来だなオイ…
なんか…もう…死にたいです…
せく原臨也を目指していましたがせく原うざ也だよコレ。キャラ崩壊もいいとこだよ…!
コンビニでシズちゃんはプリンも買ったはず
なんか…こんなんで本当にごめんなさい…
しま子に捧げます!


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