えんじぇる  | ナノ
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えんじぇる 前編


全くツイてない。
後輩のミスを押し付けられ上司に酷く責められて、ネチネチと嫌味を言われた挙句ヘトヘトになった終業時間。
金曜だったので、呑みにいく約束をしていた彼氏に思いっきり愚痴でもこぼして紛らわそうと思ったら、待ち合わせ場所で会うなり、好きな女が出来た、すまんが別れてくれって、はあ?
何なの何なの、それ?
ガッツリと傷心を抱えた私、駅の階段では足を挫いてパンプスのヒールが折れ、電車の中ではじろじろと見られ、恥ずかしいやら悲しいやらでずっと俯いていた。
こういうのを踏んだり蹴ったりって言うんだと思う。これが踏んだり蹴ったりでなければ、一体なにを踏んだり蹴ったりと言うのだろう……、いや、話が逸れた。
電車を降り駅を出ると情けなさに涙が出てくる。
もう、ヤケ酒しかない。
駅から自宅アパートまでの道を折れたヒールでひょこひょこ歩きコンビニで酒を買う。
行きつけのコンビニだけど、片足の膝を不自然に曲げて歩きながら、冷蔵ケースからビールをカゴにどさどさ入れていく私の鬼気迫る顔に(しかも涙まで流している私の顔に)、いつも挨拶してくれる顔見知りの店員さんさえもが物凄く引いていた。
コンビニ袋をぶら下げて店を出てまたひょこひょこと歩いてると、背後に人の気配がする。
何?
振り向くが人影なし。
でも歩き始めると微かに聞こえる私と同じリズムの足音。
これ、尾けられてるの、私?
嘘でしょ。
もうこれはツイてないどころじゃない。
この最悪な夜の〆には貞操か命まで失ってしまうのだろうか。
いや、嘘でしょ、冗談でしょ!
こんな状態でも命は惜しい。
私は何も気づかないふりをして(傷心を一時的に忘れ)、さりげなく(でもひょこひょこ歩きで)アパートの二階の自室前に辿り着いた。
内心は恐怖に打ち震えていたのだけれど。

――気配消えた……かな。

静かに鍵を開け素早く中に入り、部屋が特定されるのを恐れて暫く電気を点けず息を潜めていた。
外灯の光が僅かに差し込む狭いリビングで、暗さに目が慣れて来ると衝撃的な光景が目に飛び込む。外灯の光を通して薄蒼く光るレースのカーテンが風を纏って内側に大きく膨らんでいるのだ。
……どうして?
どうして、ベランダの窓が開いているの?
こう見えても私は意外と神経質な性格なので、窓を開けっ放しで仕事に出かけるなんてあり得ない。そもそも、今は春先で窓を全開にしておくような季節でもない。
まさか、さっきのは本当にストーカーか何かで私の命を(もしくは貞操を)狙っての狼藉か?
カーテンが大きく揺れた。
その陰に明らかな人影。

「――――!!」

ビールの入った袋が落ちたのと同時に反射的に背を向けた私の背後から、手が伸びてきて羽交い絞めにされ口を塞がれる。
叫びが音声にならない。

私、ほんとにツイてない!

やがて頭上から声が聞こえる。
だがその声は思いの外、静かで落ち着いていた。

「静かにしてくれ。危害は加えない」

必死でコクコクと頷く。
ゆっくりと顔から手が外された。
恐る恐る振り向き見上げると、目に入ったその男の顔は一瞬私の中の時が止まり我にかえるまで数秒を要する程の……、つまり、凄絶な美形だった。
紫黒の長い髪は背に流れ、長めの前髪の間から覗くのは形のいい眉。綺麗に通った鼻筋に薄い唇。
身に着けているのは黒い細身のトップス、スリムなラインのパンツも黒。そして何故か裸足。男性にしては大きい方じゃないけれど、比較的小柄な私よりは15センチくらい背が高い。程良く筋肉のついていそうな均整の取れた体つき。
全身黒ずくめなのに瞳だけがまるで深い海みたいに澄んだブルーだ。吸い込まれそうな印象的な瞳。
息を飲んで暫し見つめてしまう。
……って、待って。
この人の姿って真っ黒でまるで銀行強盗?
すごく正統で古典的な銀行強盗スタイル?
どこかから逃げてきたのかも知れない。
いやだ、まさか。

「あ、あの、私、誰にも、言いません……から……」

急に歯の根がガチガチ震え出し、噛み合わずに言葉が途切れ途切れになる。
男は目を見開いて私をじっと見た。

「……何か、誤解をしているようだな」
「忘れます、あなたの事、今すぐきれいさっぱり忘れますから……出て行って、ください……」
「あんたは俺を何だと思っているのだ」
「…………」
「…………」
「……逃走中の……銀行強盗?」
「違う」
「婦女暴行犯……?」
「ハズレだ」
「ストーカー?」
「…………」

やだ、この人、黙った。
どうしてここで黙るんですか。

「あんたの後を尾けたのは確かだが」
「!!」
「だが、疚しい気持ちではない」
「疚しくなくて女の後を尾けるって……、どういう事ですか……、て言うか、あなた、誰なんですか!」

急にさっきのヤケクソが戻って来た。
半泣き、半怒りで捲し立てる。
もう、いいや、どうなっても。(この人かなりのイケメンだし)

「俺は天使だ」
「…………」
「…………」
「あの、すみません、もう一度……」
「天使」

何を言ってるんだろう、この人。
こんなに美しい容姿を持って生れてきたのに、少し頭が弱いのかな。

「あんた、今、俺に対してかなり失礼な事を考えただろう」
「え? どうしてわかるの?」
「言った筈だ。俺は天使だから、大体の事はわかる」
「ま、待ってください。でも、天使ってそんな黒ずくめじゃないですよね、普通?」
「あんたの考える天使とは、頭に金色の輪を載せて、金髪の巻き毛で、子供で、裸で、背中に白い羽が着いている、あれか」
「違うんですか」
「発想が貧弱過ぎる」
「でも天使って言ったら普通……」
「人間達のイメージ通りの出で立ちをしていたら一目で天使とばれてしまうだろう。我々はそもそもあんな格好はしない」
「じゃあ、天使はみんなあなたみたいな姿を?」
「いや、皆それぞれ自分の好む衣服を身に着けている」
「そうなんですか」
「納得したか」
「してませんよ。あなたが天使って証拠はあるんですか?」
「証拠だと?」

彼がふ、と不敵に微笑んだ。
長い腕をさっと振り上げるとバサーッと何かによって風が起こる。
目の前が真っ白になり、ふぁさっ、という音と共にその風がおさまった。
それは一瞬の事で何が起こったのか咄嗟には理解出来なかった。
眼前に立つ黒ずくめの彼の背に、肩から床に届く程の真っ白な大きな翼が見えたような気がした。
彼は笑っているが次の瞬間その背には何もない。
幻影を見たのかと思ったけれど、ふと床を見ると白い綺麗な羽根が何枚も落ちていた。
拾い上げそれを凝視する。

「……ほんとに、……天使?」
「何度もそう言っている」
「ほんとに……」

私は言葉を繋げる事が出来なくなり、小さく口を開けたまま固まった。
取り敢えず、この天使の目的を聞かなければならない。
でも、その前に傷心を癒やす為に買って来たビールを呑みたい。
ガサガサと袋から取り出した数本のビールを冷蔵庫に入れ一本だけ手にする。
もう一本いるだろうか、と閉める前に考えた。
天使ってビール、呑むのかな。
黙って私の行動を見ている彼を振り返り、一応聞いてみる。

「あの……、呑みますか?」
「いや……、俺はいい」
「そうですか。私は呑みますよ」

もう一本を取り出すのをやめて、冷蔵庫をパタンと閉じると一本だけを手にソファまで行く。
プルタブを引くとプシューッと泡が盛大に溢れ出した。
さっき、床にガコッと落としたからだ。
慌ててティッシュを抜き取り濡れたテーブルをササッと拭いとにかく一口グーッと呑む。
天使はまだ私の動作を見続けている。

「……美味いか」
「はい、それはもう。あの、やっぱり呑みます?」
「いや、俺は任務中だ」
「任務……ってなんですか? そもそもここへ何しに来たんですか」
「俺はこの辺りをいつも巡回している。上空から負のオーラを放つ人間を見つけ次第降りてきて、正しく導き救いの手を伸べる、それが職務だ。みょうじなまえ。俺はあんたを救いに来た」
「どうして名前を知っているんですか」
「さっきから幾度言わせれば気が済む、俺は」
「あ、天使だからですよね。負のオーラ、出てました、私?」
「強烈にな」
「なら天使さん、聞いてくれますか」

この部屋にはソファが一つしかないので、並んで腰かけて(天使は私との間を微妙に開けていたが)私だけ本格的に呑み始めた。
天使が現れてからあまりの驚きに止まっていた涙が改めて溢れて来て、泣きながらそして呑みながら今日の経緯を事細かく彼に語った。
だんだん酔っぱらってきて、この異常な事態への違和感がどうでもいいものになってきて終いには絡み酒になった。
ビールの缶がテーブルに何本も転がった。

「今聞いた事は全て知っている。だから、俺が此処に来たのだ」
「天使さんは、ヒック、本当に救ってくれるんですか、ヒック」
「任務だからな」

私はだんだん耐えがたい眠気を感じてきたけれど化粧を落としていない。
洗面台に向かう為ふいに立ち上がる。

「どこへ行くのだ」

ふらふらとテーブルの角や壁にガツンガツンぶつかって歩く私の後を天使がついてくる。
鏡に映った自分の顔を見て絶句する。
酔いも醒める程のみっともなさ。
帰宅時から既に崩れかけていた化粧が今まで大泣きしていたせいで、末期的状態を通り越している。
私の横に天使の端整な顔が映っている。
何だかもう絶望的な気持ちになり、鏡の中の綺麗な男を睨みつけた。
天使が驚いたような顔をするが構わず、メイク落としを顔に塗りつけてばしゃばしゃと洗った。
部屋に戻り私は再びビールを呷る。

「もう、そのくらいにしておけ」
「天使って、なんかやな顔してるね」
「どういう意味だ」
「なんか、嫌がらせ? ってほどの美形……、今みたいに薄汚れた私にはとても受け入れがたい」





いい匂い……お出汁と味噌の……。


私は自分のベッドにガバッと身を起こした。
独り暮らしのこの部屋で、お味噌汁の匂いで目覚めるなんてない、あり得ない。
二日酔い気味の頭で昨夜の事を思い出す。
ああ、そうだ、天使と自称する男が一人やって来たんだった。

え? 朝までいたの?

私、いつの間に寝てしまったんだろう。
ベッドまで自分で歩いたのかな。
着替えもしているし。
私は今さらだけどバッと目線を下げて、ちゃんとパジャマを着ているのを確認する。
でもいつ着替えたっけ。記憶にない。
ベッドから降り、恐る恐る寝室ドアを開けてみると、天使が向こう向きでキッチンに立っていた。

「……あの、おはようございます、天使さん」
「ああ、おはよう、もう朝食が出来る。早く顔を洗ってこい」
「……はい、」

って、え? これおかしくないですか?
顔を洗いながら考える。
家主は私だよね?
私の独り暮らしの部屋の小さいキッチンで、我が物顔で朝食を作っているイケメン。
もとい、天使。
でもここは大人しく言われるままテーブルの前に座る。
私の狭い部屋にはダイニングテーブルなんてないのでリビングのテーブルだ。

「あの、こんなことまでしてもらわなくても……、」
「構わぬ。しかし、女子の冷蔵庫の中身とは思えん。食材が玉子と豆腐しかない上に、野菜が全くないとは。今日は、買い出しに行かねばならぬな」
「はあ……、」

――見られた。女子にあるまじき冷蔵庫の中身を。

ビールがスペースの大半を取っていて、後はチーズとマーガリンとマヨネーズくらいしか入っていない。
マヨネーズ醤油をかけて食べるのがマイブームの豆腐は最近常備しているけど。
味噌があったのが奇跡だ。
ていうか、いつの味噌かな。
味噌って腐るのかな。

ん? 今日はって言いました?
今日は買い出しに?
この天使、一体いつまでいるつもりなの。

「何をぶつぶつ言っている、早く食べろ」

目玉焼き、豆腐の味噌汁、ご飯。
目玉焼きが完璧な丸みをもって白身は綺麗に白く、盛り上がる黄身を箸でつつくと私好みのトロッとした半熟具合。
味噌汁が二日酔いに染みわたる。

「美味しい」
「それはよかった」
「あの、天使さんはいつまで、ここにいるんですか」
「任務終了までだ」
「任務ってどこで終了? 私、もう大丈夫ですけど?」
「いや、……まだだ」

失恋して傷心でもお腹のすくたちだ。
私は美味しくきれいに平らげた。
とりあえず洗濯もしなくちゃ、と洗面所の洗濯機を回す。
天使は手際よく食器を片づけていた。

「あ、天使さんにやらせてすみません。片づけは私が、」
「構わぬ。それより天使さんという呼び方はどうも、」
「なんて呼べばいいんですか?」
「俺の名は斎藤一だ」

天使にもちゃんと名前があったとは驚きだ。

「じゃ、斎藤さん」
「…………」

天使は納得いかなげな顔をしている。

「はじめ……さん?」
「ああ」

なんか赤くなってる。イケメンの赤面てすごく可愛い。
洗濯機が洗い終わった洗濯物は私のだけだから少量だ。ベランダの角型ピンチに干していると黙ってやってきたはじめさんが徐に手を出す。

「あ、いいです。一人で出来ます」
「二人でやれば早…………っ!」

彼の手に触れたのは私のブラ。

「すっ、すまぬ!」

手をバッと引っ込めたはじめさんはさっきよりももっと赤くなる。
まるで茹でたタコみたい。
現れたときは物凄い不審に思ったけれど、何気ない時間を共有してみると、この天使すごく人間味があるんだなーって思った。いや、天使だから天使味?よくわからないけど。でも何だか可笑しくなった。
私の頭の中から、失恋した事なんて完全に抜け落ちていた。

「では買い出しにいくぞ」

近くの徒歩で行けるスーパーへ出かける。
その前に窓へ向かうはじめさんに、どうしたんですかと聞くと、ベランダの隅から黒いローファーを取って来た。

「昨夜あそこに靴を置いたのを忘れていた」
「プッ」

目元を赤く染めるはじめさんは究極に可愛らしかった。
外へ出ると、土曜日だからかいつもより人が多い。
道行く人たちがさりげなく此方を見る。
横目でチラチラ見る人が多いのだが時々じっと凝視、その目がしっかりハートマークな女の子もいる。
隣に彼氏がいるのにはじめさんをボーッと見つめる女の子さえいる。
はじめさんを改めて見上げると、無理もないかと思う。昼の日差しの中では紫黒の髪が複雑な光を放ってとっても綺麗。
それにこんなふうに髪の長い男性も珍しいし。
ちょっと残念な容姿の人だったらこの長髪は少しイタイかもしれないけど、はじめさんにはとても似合っている。
俯瞰で見ると本当にため息が出るほどのイケメンさん。
スーパーに着くなりはじめさんが手に持ったカゴに入れていくものは、魚の切り身、ほうれん草、豆腐、おから、大豆、ひじき、高野豆腐……?
なんだか地味な食材ばかり。

「あの、大豆とかおからとか、私料理できません」
「俺がするから問題ない」
「すごく和風(で地味)ですね」
「身体に良いものばかりだ」
「天使も身体に気を遣うものなんですか?」
「あんたの為だ」

新製品のカップ麺を手に取る私をはじめさんがジロリと見る。私はそれを慌てて戻す。
代わりにホールトマトの缶詰、オリーブオイルと鷹の爪、にんにく、そしてペンネをカゴに入れた。
はじめさんにばかり料理をさせるのも悪いので、私の唯一の得意料理、アラビアータを作ってあげようと思ったのだ。
カゴの中を見、次に私を見てはじめさんがふっと笑った。その笑顔に何故か胸がキュンとなった。
お昼ごはんに作ったアラビアータをはじめさんは美味いと褒めてくれた。
食後は二人で洗い物をして、買ってきた紅茶を淹れ午後の時間をのんびり過ごす。なんだかこれって恋人同士みたい。
でも私にはまだよく解らなかった。
はじめさんが本当に天使なのだとしたら、ここに来た目的ってなんなんだろう?
私を救うって具体的にどういうことなんだろう?
失恋した私の新しい彼氏になってくれるとか?
それはないよね。
人間と天使の恋ってリアリティないし。
というよりも、天使の存在すら昨日知ったばかりだし。
暫く無言で考え込む私を、優しい蒼い瞳が覗きこんできた。

「何を考えている?」
「いえ、別に」

ふと彼が昨日言っていた事を思い出す。

「天使って何でもわかるんじゃないんですか?」
「……全てというわけでは、ない」

夕食に彼が作った和食もとても美味しかった。
私の母親はどちらかというと洋風料理ばかりの人で、ひじきと大豆の煮物なんて居酒屋の突き出しに出てくるやつしか見たことなかったし、しかも食べなかったし、魚も面倒だから自分で焼く事なんてなかった。

「ひじきも高野豆腐もこんなに美味しいものなんですね」
「そう言ってもらえると作ったかいがある。あんたはよく食事を抜かすだろう。夜は酒だけで済ませるなど絶対に駄目だ」
「……はい」

と言いながら私はビールを手にしていて、今夜ははじめさんの前にもグラスが置かれている。
本当はお酒、好きだったようだ。
缶ごと呑もうとした私に「女子ならグラスに入れるなりしろ」と言うはじめさんは食事の設えも大事にする性格みたい。
お浸しも煮物も魚も綺麗に盛り付けられている。
ビールの後ははじめさんが選んだ吟醸酒を頂いた。
今日はヤケ酒じゃなくゆっくり食事とお酒を楽しむ。
恋人でもないのに夕食を共にし、お酒を一緒に呑んで一つの部屋で夜を過ごす。
ほんのり酔いの回った私の頭の仲はフワフワしていて、昨日私を振った元彼なんて、とてもつまらなくてどうでもよい男のように思えてきた。
なんだかこの時間が幸せに感じられる。
私は今、隣に居る青い目の優しい男の人に心が引かれているような気がする。
この時間がずっと続いたらな、なんて。

え、なんでこんなこと考えちゃうの?

食事は向かい合って床に座っていたけれど、お酒になれば並んでソファに座る。
私たちの間の空間が昨夜よりもほんの少し狭くなってる気がする。
たった一日一緒に居ただけで、とても変なことかもしれないけれど、私、もしかして。
まさかね。
でも、この気持ちって……。
彼を好きになってしまったのだろうか。


*This story is to be continued.*
2013.04.28

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I wanted to meet once again.



MATERIAL: blancbox / web*citron


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