生きている意味 | ナノ

13.任務


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イズモは任務を終え、帰路についていた。

暮れなずむ里は濃いオレンジから群青に変ろうとしていた。

昼間は汗ばむほどの気温だったが、この時間になるとそれも収まり、涼やかな風が肌に心地よい。

背後に違和感を覚えたイズモは、首だけ後ろを振り返った。

するとそこには一人の男が立っていた。

自分より少し年下の少年。

イズモは首を捻る。

誰だ?

まじまじと少年を見つめる。

少年はにっこりと笑った。

いや、ヘラっと、と言った方が表現は近いか。

「ご無沙汰してます、先輩」

ああ、そうだ。

こいつは、流サワトじゃないか。

「よお、久しぶりだな。長期任務は無事終わったのか」

「ええ。さっき報告書も提出してきました。後は帰って寝るだけですよ」

「そうか。疲れてるだろうしな。しばらくゆっくり休めよ」

「それがそうもいかないみたいで。明日、早速任務なんですよ。綱手様も鬼ですね、鬼」

「何?…まあ、あのお方だからな…。オレも明日任務なんだが、一人空席でな。まさかお前か?」

「どうもそのようです」

サワトが短く笑う。

イズモもつられて苦笑いを漏らした。

「そうか。ま、そんなに難しい任務でもない。シカマルもいる。がんばろうや」

「はい」

「じゃ、明日」





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