「育ったなぁ」


『どこ見て言ってるの…』


久しぶりに会った従兄弟たち
戦人は背丈でも身なりでもなく
むっ…胸を見ている


「うぜーぜ、××に近づくな!」


朱志香に抱き寄せられる
ちょっと苦しいかも…


「そうそう、戦人君は危険だからねぇ」


譲治お兄ちゃんに
頭を撫でられた


「何だよ皆して!」


「可愛い××を取って食おうなんて絶対許さねぇ!」


『あはは…』


取って食うって、どういう―


「そうそう、××ちゃんは僕と紗音の養子になるんだから」


「「はぁ?!」」


あれ、そんな話しあったっけ?


「ね、紗音」


「はい、××お嬢様は私が育てます」


ニコニコな紗音ちゃんだが
目は本気…だ!


『ちょっと何でそういう話に』


「××は俺の嫁だ!」


「××は私の妹だ!」


戦人や朱志香に引っ張られて


『うあぁぁあ』


だんだん気持ち悪くなってきた





「皆さんおやめください」


『嘉音君』


良いタイミングに現れたのは
嘉音君だった


「××さんは1人しかいないんですよ」


「だってよぉ」


『私が1人選べば良いのよね』


「まっ、まぁ…そうだよな」


『じゃあ、戦人と譲治お兄ちゃんはそのままお兄ちゃんね』


「えー」


「しょうがないね」


『朱志香と紗音ちゃんも、お姉ちゃん』


「当たり前♪」


「そうですね」


『で、私がお嫁さんになるのは、…嘉音君!』





「「「「えぇっ?!」」」」


『ね』


「えっ…あの、それは…」


「そんなの許さーん!」


『戦人おにーちゃん』


「うっ…」


『皆大好き、それで良いの』




Do you LOVE me?


(で、特に嘉音君が好きなの)
(えっ、あっ…あの)
((ずりぃー!))


運命なんて、惨劇なんて
私たちにはいらない



*10.02.04*




TOPへ戻る
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -