十「遊星、落ち着いたか?」


遊「はい…大分…すいません」


闇「黒歴史蒸し返したのが悪かったな、ごめん」


遊「いえ、アテムさんが謝ることじゃないです…っ」


表「とりあえず、気を取り直して…お便りコーナーにいこうよ!ね!」


十「お便りコーナー?そんなもんあったんですか?」


表「実はあったんだよ。じゃあ一通目!『皆さんはどんな風にデッキを組んだんですか?パックとかそういう方面で』」


闇「元々相棒はじいちゃんが持ってたからな。近くのカードショップに行って、適当にパック買って…って感じだな」


十「俺は、両親が遅くに帰ってきたときに、一緒にカードパックを箱ごと買ってくるんだ。それでデッキ組んだな…」


表「もしかして十代君の家って…意外にお金持ち?」


十「へ?いや、考えたこともないですよそんなの」


遊「…部屋、いくつぐらいありました?」


十「部屋?どうだったかな…あ、物心ついたときから一人部屋で、部屋の奥にもう一つ部屋があってさ、そこが遊び用の部屋だったけど」


遊「……小金持ちってところ…ですかね?」


闇「恵まれた子供なんだな」


十「え、ま、まさかー。遊星はどうなんだ?」


遊「捨ててあったカードを拾ってデッキ組みました」


十「……ごめん」


遊「大丈夫ですよ、気にしてないですって!元々孤児ですし、お金もありませんでしたから」


闇「拾ったカードでデッキ組んで、負け知らずなんだから遊星の実力は本物だな」


遊「有難うございます…//」


表「二通目行くよ?……っ」


闇「?どうした相棒?」


表「これ、君が読んで」


闇「なんでだ?」


表「良いからっ」


闇「?…『何で主人公の皆さんは、恋愛フラグをへし折るんですか?』」


十「!!」


表「………」


遊「…フラグ?」


闇「どういうことだ相棒?お前…杏子との恋愛フラグをへし折ったのか!?」


表「誰のせいだと思ってるのさー!!!」


十「あぁああ…ごめん明日香ぁぁアレは脚本が勝手に…っ」


遊「この人たち… へし折ったのか…」


闇「相棒?相棒?」


表「もう!この鈍感無自覚豆腐メンタル!!」


闇「あいぼおおおおお!!!」


十「だって俺だってあの展開でフラグ折るなんて思ってなかったんだって俺悪くないよマジで本当に…」


遊「あの…、落ち着いてください」


表「…ごめん、取り乱しちゃったよ」


闇「☆rz」


十「……全部脚本が悪い」


表「遊星君は…頑張ってね」


十「まさか、もうフラグをへし折ったわけじゃないよな?ヒロインと上手くやってるか?」


遊「アキのことですか?よく分からないけど…アキのご両親の信用は得てますけど…」


表「その調子でやるんだよ!絶対へし折っちゃだめ!」


十「脚本に負けるな、遊星!本当の敵は脚本だ!」


遊「えぇ?あぁ、はい…?」


表「さあ、もう一人の僕!次!」


闇「わ、分かったぜ…。『もし映画がまた作っられるとしたら、どんな内容が良いですか?』」


十「遊星の時代に行きたい!」


表「僕もライディングデュエルやってみたいな!」


闇「確かに、あれは燃えそうだぜ!」


遊「もしそんな展開になったら、俺がお二人のDホイール作りますよ」


闇「本当か?!」


十「カッコいいの頼むぜ!俺も遊星のみたいな、真っ赤なのが良いな!」


表「僕、青系が良いな!」


遊「はい、任せて下さい」


闇「そのためには、シンクロ召喚を勉強しなきゃならないぜ」


十「そういえば、シンクロ召喚って、他のとどう違うんだ?」


遊「普通のデュエルなら、レベルの高いモンスターを召喚する時、どうします?」


表「普通なら、フィールドに生贄モンスターを揃えて、上級モンスターを召喚するね」


十「俺の場合は融合が中心だから、融合素材のモンスターと融合のカードが必要だな」


遊「今までのはそうでしたよね。でも、シンクロ召喚はフィールド上に通常モンスターとチューナーモンスターが居れば、すぐに上級モンスターを呼び出せるんです」


闇「と、いうことは…?」


遊「簡単に説明すると、そうですね…親友のクロウのデッキが鬼畜デッキで有名なので、それで説明します」


表「うん、分かった」


十「じゃあ、イメージとして俺が相手するぜ!俺の先攻、ドロー!クレイマンを守備表示で召喚!ターンエンドだ」


遊「じゃあ、それでお願いします。俺のターン、ドロー。
 永続魔法、黒い旋風を2枚発動します。このカードは『BF』と名のつくモンスターが召喚された時、そのモンスターよりも攻撃力の低いモンスターをデッキから手札に加えます。

 暁のシロッコは☆5ですが、相手の場にモンスターが存在し自分フィールド上にモンスターが存在しない時、リリース無しで召喚出来ます」


表「リリース?」


遊「未来では、“生贄”という言葉を使わなくなり、“リリース”と言うんです」


表「そうなんだ!」


遊「暁のシロッコの効果で、リリース無しで召喚。黒い旋風の効果発動、特定のモンスターを手札に加えます。
 ここで、黒槍のブラストを特殊召喚。黒槍のブラストの効果は、自分の場に『BF』と名のつくモンスターが存在する場合、このカードを特殊召喚できる。
 そして、更にもう一枚の黒槍のブラストを召喚」


十「この時点で場に3体か」


遊「まだです」


十「ま、まだ!?」


遊「手札から、疾風のゲイルを特殊召喚します。疾風のゲイルの効果は黒槍のブラストと同じです。
 そして、もう一枚の疾風のゲイルを召喚」


十「5体のモンスターを召喚かよ!」


遊「いえ、まだです」


十「しかもまだかよ!」


遊「今自分の場には、☆5のシロッコ1体、☆4のブラスト2 体、☆3のゲイルが2体居ます。
 疾風のゲイルはチューナーモンスターです。
 ☆5の暁のシロッコに☆3のゲイルをチューニング、シンクロ召喚。☆8のシンクロモンスターを召喚します。そして、☆4の黒槍のブラストに、ゲイルを
チューニング。☆7のモンスターを召喚します。
 
 これで場に上級モンスターを2体召喚出来ました」


十「うっわ…」


闇「なるほど、シンクロってのは、モンスターの特殊召喚や上級モンスターを呼ぶ早さが違うんだな」


表「相手に先攻渡しても、どちらにしても、これなら1キルも出来るね」


遊「ただ、例にあげたBFデッキは、モンスターの効果が強過ぎるんです。だから、余計に強く感じてしまう」


十「あぁ…確かにな」


遊「さっきのも、シンクロ召喚しなくても簡単に相手にダメージを与えられます」


闇「どういうことだ?」


遊「場に召喚した黒槍のブラストの効果は『このモンスターが守備表示のモンスターを攻撃した時、攻撃力がその守備力を超えていたら、その分貫通ダメージを与える』です」


表「貫通効果か…。これなら、確かにダメージは与えられるね」


十「でも、大ダメージには程遠いな」


遊「いえ、これだけじゃないです。ここで暁のシロッコの効果を発動します。
 シロッコのモンスター効果は、『効果対象のモンスターを一体選択する。そのモンスター以外の“BF”と名のつく表側表示のモンスターの攻撃力の合計分、選択したモンスターの攻撃力を上げることが出来る』

 黒槍のブラストにこの効果を使います。黒槍のブラストは攻撃力1700。疾風のゲイルは 1300
。暁のシロッコは2000。

 1700+1300+1300+2000は、合計で6300」


十「ということは、その攻撃力分を黒槍のブラスト一体に加算するわけだから…」


遊「攻撃力7000で、貫通ダメージを与えます」


十「クレイマンは守備力2000だから…貫通ダメージ5000!?1キルじゃねぇかよぉおお!」


遊「他にも、攻撃する前にゲイルの効果を発動するのも手です。
 ゲイルの効果は『1ターンに1度、相手フィールド上に存在する表側表示のモンスター一体の攻撃力守備力を半分にする』です。

 この効果を発動すれば、クレイマンの攻撃力守備力を下げることが出来ます。発動した場合、クレイマンの守備力は500」


十「ってことはー…6500のダメージが貫通か…鬼だな…」


表「強いね、BFデッキ…」


闇「あぁ、未来にはこんなカードが出ているのか…」


遊「だが、BFは希少価値があるので、このデッキを持ってるのは、クロウだけなんです」


闇「そのクロウってやつとデュエルしても、さっぱり勝てる気がしないぜ」


表「この時代のデッキだと勝てないよねぇ」


十「いいなぁ、もっと興味が出てきたぜ!シンクロデッキ!」


遊「また集まることがあったら、皆呼びます。デッキ見せてくれると思うから…」


闇「おう、楽しみにしてるぜ!」


十「ちゃんと仲間に話しとけよ!」


遊「えぇ」


表「じゃあ、そろそろお開きにしようか。一杯話せて楽しかったよ!」


十「こんなに楽しく話したのは久しぶりだったぜ!また話しましょう」


遊「俺も、良い経験が出来ました」


闇「それじゃ、お開きだ。また集まる時は連絡するぜ!なぁ、相棒?」


表「うん、そうだね!じゃあ、二人とも気を付けて帰ってね」


十「遊戯さんとアテムさんも、気を付けて下さいね」


遊「では、また。

 十代さん、途中まで乗せていきますよ」


十「おっ、ありがとな!」












表「良い後輩を持ったね、僕達」


闇「本当だな。今度は、皆にもあの二人を紹介するか?」


遊「うん、あの二人ならすぐに皆と仲良くなれると思うよ」


闇「案外、海馬は遊星を気に入るんじゃないか?頭良いし、機械にも強いしな」


表「フフ、そうかもね」