『映画記念座談会』





表「というわけで、映画記念として主人公の皆に集まってもらいました」


闇「まずは、DMから俺の相棒の遊戯!」


表「今回は進行役として頑張るね」


闇「それから、俺。まあアテムと呼んでくれ」


表「次は、GXから遊城十代君」


十「映画おめでとうございますっ!それからお久しぶりです、十代です!」


闇「いつも元気だなぁ、十代」


十「元気さは、誰にも負けませんよ!」


表「そして、5D'sから新人の不動遊星君」


遊「遊星です…映画公開おめでとうございます」


闇「おいおい、緊張しなくて良いんだぜ?」


十「気楽にいこうぜ!」


遊「あ、ハイ(緊張する…」


表「じゃあ、さっそく座談会でも始めようか?」


闇「準備OKだぜ、相棒。どんどん進めてくれ」


表「まず初めに映画での印象に残ったことは?」


闇「そうだなぁ…未来の後輩とタッグデュエルなんて、普通経験出来ないから楽しかったぜ」


表「僕は君のサポートって感じだったけど、楽しかったなぁ。十代君は?」


十「俺は、遊星のDホイールに乗ったのがすっげぇ楽しかった!未来はあんなに進化してるんだな!」


闇「そうそう、シンクロ召喚ってのも凄かったぜ!」


表「僕もシンクロ召喚してみたいなぁ…!」


闇「遊星は?」


遊「俺ですか?…やっぱり、伝説の決闘者の遊戯さんと十代さんと一緒に戦えたのが、凄く嬉しかったです。スターダスト取り返してくれて、有難う」


十「気にすんな!困ったらお互いさまだろ?ですよね、遊戯さん?アテムさん?」


表「勿論!困ってる人が居たら、同じ決闘者として見過ごせないよ」


闇「おかげで、色んな珍しいものも見れたしな」


遊「有難うございます」


表「次ね、お互いの第一印象は?だって」


闇「二人とも、相棒の印象はどうだったか?」


十「俺は過去に行って一度デュエルしましたけど、優しい雰囲気とは別に、凄く強い力を感じましたよ。やっぱりこの人は伝説だ!って」


遊「俺もそう思いました。見た目とは違う鋭い強さ。それを感じました」


闇「だってよ、相棒?」


表「うぅう…恥ずかしいなぁ…。じゃあ、もう一人の僕の印象はどうだった?」


十「身体の全身から威圧感を放ってる感じでした!もうそこらへんの強さとは段違いって感じで」


遊「何もかもに説得力があるんですよ。相当高い気位だったんじゃないかというような」


闇「合ってるって言ったら合ってるな」


表「君、エジプトのファラオだもんね」


十「じゃあ、俺はどうでした?」


表「十代君はね、最初目を見たときに、すごく純粋そうな人だなぁ、って。でもデュエルが始まると、雰囲気が違うんだよ」


闇「それは俺も思ったぜ。その前は、明るい無邪気な感じだったんだが、デュエルが始まると冷静で全く恐怖に揺るがない精神力というか、そんな強さを感じた」


遊「十代さんは、本当に無邪気な感じで、天真爛漫と思ったんですけど、内心は凄く鋭いというか…人の奥底を見てる感じで、タダ者じゃないと思いました」


十「何か、皆俺の見た目に騙されてるんだな」


表「そこが十代君の魅力なんだよ」


十「遊戯さんがそう言うなら…」


闇「次は遊星だな!」


十「遊星はあれだ、物凄く真面目な感じ。表情が崩れないから、何考えてるか分からない。けど、目を見れば熱い奴なんだなって分かる」


表「そうそう、凄く真面目な印象だったよ。でも、一生懸命にこの事態をどうしようか考えてて、頭が良い人なんだな、って」


闇「精神的には発展途上だけど、これから脅威になるような決闘者になるだろうなって直感で思ったぜ」


遊「……どうも…」


十「なーに赤くなってんだー?照れてんのかー?」


遊「……いえっ」


闇「照れてるぜー」


十「お前、本当可愛い後輩だな!」


表「まあまあ、それぐらいにしないと遊星君が可哀想だよ」


遊「つ、次は何ですかっ」


表「え、えっとね…それぞれの最大のライバルについて語ってください、だって」


闇「ライバル?……城之内君だな!」


表「海馬君でしょ。記憶から消したでしょ、もう一人の僕?」


闇「…チッ。海馬か」


十「海馬って、KCの社長ですよね?」


表「うん、そう。海馬君は、目的を真っ直ぐ見据えてる感じかな」


闇「海馬はな、傲慢で自己中で人の話を聞かない手のかかるツンデレ野郎だぜ」


表「あー…間違ってはないかも」


闇「自分の目的さえ遂行すれば、後はどうなっても良いっていう薄情な奴だぜ」


十「そうなんですか?」


表「もう、もう一人の僕…。でもね、海馬君は弟のモクバ君を大切にしてるんだよ。弟思いの良いお兄さん。
 それに、世界中の親のいない子や恵まれない子供たちが自由に遊べるように、海馬ランドを作ったんだから」


遊「要するに、子供に優しい方なんだな」


表「そうなんだよ」


闇「褒めすぎだぜ相棒」


表「君が貶しすぎなんだよ。十代君はどう?」


十「俺はー…学園の生徒全員がライバルって感じだから…。まあ、強いて言うなら万丈目かな?」


遊「その名前…映画で、十代さんがPCでアクセスしてた企業の…」


十「そ。万丈目グループの三男坊。最初はすっげぇ嫌な奴でさ、自分がエリートだからって他の生徒を見下してたりとかな」


闇「どの世界にも海馬みたいなやつが居るんだな」


十「でも、後から変わったんだ。精霊たちを助けようとしたり、オシリスレッドの生徒を馬鹿にしなくなったし。
 俺がスランプになった時も、行方不明になった時も、俺をずっと探してくれたり、心配してくれてたみたいで」


表「良い子だねー、十代君が心配で仕方なかったんだ」


十「でも、素直じゃないから帰ってきたら帰ってきたで怒鳴られたけどさ」


闇「面白い奴だと思うぜ?良いライバルを持ったな」


十「えぇ、本当に!遊星はどうなんだ?」


遊「俺のライバルは…ジャックって言うんですが、元々幼馴染で親友だったんです」


十「へぇ、それはまた新しいな」


遊「でも、俺のスターダストとDホイールを奪って、シティへ逃げて…デュエルキングになりました。
 スターダストは返してもらって、そのまま大会でジャックに勝って、俺がキングになりましたけど…」


闇「一見落着だな」


表「どういう人?」


遊「大体は、海馬さんと同じ性格です」


闇「うわ…」


表「もう一人の僕、反応が素直すぎるよ」


十「嫌な奴なのか?」


遊「そ、そうでもないですよ!確かに傲慢で、人の話を聞かなかったりするけど…、基本的には子供の面倒見も良いし、仲間のことも大切にしてくれてる。

 俺が貶された時も、自分の事のように怒ってましたから。
 俺や親友のクロウが、ジャックに似せたコピーロボットに襲われた時も、怒ってそのロボットとデュエルしていたので」


闇「なんだ、海馬と違って結束の力を信じているのか。それだけでも好印象だぜ」


表「何でもかんでも海馬君と比べちゃ駄目だよ、もう一人の僕」


十「そいつも面白い奴だな!会ってみたいぜ!」


表「よし、次いくね。今までの貴方が酷い目にあったことを、曝け出してください」


闇「………」


十「……」


遊「……」


表「…え、僕から?」


闇「トップバッターだぜ、相棒」


表「ひ、酷いよ君!えっと…酷い目?うーん…カード捨てられた、パズルの一部を捨てられた、苛め受けた、魂を捕らわれたのが2回、闇のゲームで僕が生贄になった……主人公なのにの登場がアテムよりも少ない」


闇「あ、相棒……」


十「(空気が重い…)」


遊「(逃げたい)」


表「僕は言ったよ…、次もう一人の僕」


闇「すまない相棒…。俺は…大抵の闇のゲームは俺が受けた、相棒に攻撃された、相棒とはぐれた、相棒の魂捕られた…」


表「ちょっと、ほとんど僕じゃないか!」


闇「仕方ないだろ!?俺=相棒なんだぜ?!相棒の苦しみは俺の苦しみだ!」


表「君言ってる事が恥ずかしいよ!」


闇「俺は素直に言っただけだぜ!……さ、十代の番だ」


十「……目の前で仲間が全員死にました」



闇表「「!!」」


十「その仲間が死ぬ前に、俺を罵倒して消えました」


遊「……」


十「俺は覇王化して…俺を助けようとしてくれた仲間も、俺と引き換えに死にました」


闇「(そ、想像以上に重いぜ…!!)」


十「そして、精霊と融合して、普通の人間じゃなくなりました。…これぐらいですかね?」


闇「なんでそんなに暗い話で明るく居られるんだ?!」


十「えぇー?でも、仲間も戻ってきましたし、もう済んだことなんでー」


表「十代君の精神力って本当凄いと思うよ…っ」


十「そうですか?次、遊星な!」


遊「え……、あの」


十「なんだ?」


遊「何を聞いても…引かないでくれますか?」


闇「俺たちはいろんな経験をしたからな、そんな簡単に引かないぜ!」


表「言ってみてよ!僕たちなら大丈夫!」


十「俺以上に酷いことなんて、そうそうないだろ!」


遊「……それなら言いますけど…まずは…、ジャックにカードとDホイールを盗まれて…」


十「うんうん」


遊「セキュリティーに捕まって、裸にされ電流流されて…」


闇「(……んん?)」


遊「かと思ったら、収容所のデュエルでダメージを受けたらまた電流流されて…」


表「(なんか……)」


遊「ヒロインのアキに、具現化した茨のムチで何度も叩かれた挙句に身体に巻きつかれ、地面に叩きつけられ…」


十「(……アニメ違くね?)」


遊「元々仲間だった鬼柳に裏切り者扱いされ、死んでもなお俺に復讐しようとして、そのデュエルでDホイールがクラッシュして、ホイールの破片が腹部に刺さって…仲間にうつ伏せの状態で運ばれ、麻酔無しの手術を受け…」


闇「(真っ青)」


遊「まだ回復しきってない時に、アキの心を開かすために、またムチで打たれ…頬切って…」


表「(痛い、考えただけで痛いよ…)」


遊「怪我した腹部を、更にジャックからピンポイントで殴られ、一緒に顔も殴られ…」


十「(………)」


遊「異界に落とされるし、亡者達に襲われるし…崖から転落して腰打ってまた落下し…でも、まだ物語が続いてるんで、これから先も色々とあると思いますけど……」


十「あの、遊戯さんちょっと確認して良いですか?これ『遊/戯/王』ですよね?」


表「うん、間違いなく」


闇「いつの間に深夜アニメになったんだ?」


遊「…ですよね…普通にそう思いますよね…一番痛い思いしてる主人公ですよね…」


十「お、落ち込むな遊星!まだまだこれから楽しいことが続くんだぞ!」


遊「でも、リアルファイトしてるの俺だけですよ…」


闇「カッコいいじゃないかリアルファイト!憧れるぜ!」


遊「でも、チーム・サティスファクションっていう黒歴史まで地上波で暴露して…」


表「で、でもいいな!そういうチームって楽しいよね!」


闇「よ、よし一旦休憩だ!CM!CM!」