「旅路の準備」
ク「鬼柳、お前に任務を言い渡す」
鬼「おう!なんだ!」
ク「モンスターからアイテム奪って来い。ありったけのな」
鬼「よっしゃ任せろ!」
ク「奪ったら逃げる!良いな?」
鬼「了解っ!」
ク「よし、アイテムのほうは心配ない…ジャック、お前にも任務を言い渡す」
JA「なんだ?」
ク「次の町への地図を手に入れて来い」
JA「なんだそれぐらいのこと、余裕だな」
ク「分かったら早めに行って来い」
JA「全く、人使いの荒い…」
ク「ジャックもコレでよし。最後、遊星」
遊「俺はどうすればいいんだ?」
ク「とりあえず、二人が戻ってくるまで、この魔法書全暗記な」
遊「……ちなみに聞くが…全部で何ページある…?」
ク「570ページ」
遊「……これを全暗記…?」
ク「そうだ」
遊「……が、頑張ろう…」
ク「で、俺はその間にギルの管理とパーティーバランスの調整だ」
遊「クロウも大変だな」
ク「旅慣れしてんのが俺だけってのが痛いな。三人とも初心者だし」
遊「…申し訳ない」
ク「しかたねぇだろ?誰だって最初は初心者だ。これからどんどん慣れて行くんだから、気にすんな。
それよりも、魔法書暗記に集中すること」
遊「…はい」
JA「地図持って来たぞ」
ク「ご苦労さん、俺の荷物に入れておいてくれ」
JA「……遊星はどうした?頭から煙が出ているように見えるが…」
ク「魔法書で勉強中」
JA「また無茶なこと言ったんだろう」
ク「暗記させてるだけだ」
JA「その暗記が辛いんじゃないか」
ク「暗記ぐらいどうってことねぇだろ。暗記力は凄まじいんだし」
JA「気の毒に…」
鬼「ただいまーっ!クロウ!聞いてくれクロウ!」
ク「なんだどうした?随分と興奮してんな」
鬼「ライトエリクサーを20個奪ってきた!!」
ク「何だと?!よくやった鬼柳!偉い!(ナデナデ」
鬼「へっへーん!」
JA「(珍しくクロウが鬼柳を褒めてる…)」
ク「お前はやれば出来る子なんだ!自身持て!」
鬼「でもクロウ、なかなかポーションが奪えなくってさ…メガポーションは5つ手に入れたけど、ポーションが2つしかねぇ…」
ク「…ていうか、手に入りにくいライトエリクサーとメガポーションを手に入れるあたり、お前運が強いな…。
しかたねぇ、今度は俺も行く。出来るだけポーション狙いに行くぞ」
鬼「了解!」
ク「ジャック、留守番頼むな」
JA「任せておけ」
ク「ただいまー。なんか変わったことはねーか?」
JA「あるぞ。遊星が戦闘不能だ」
鬼「本当だ!頭から煙り出して倒れてる!」
ク「さすがの遊星でも無理だったか」
JA「分かっててやらせたのか?」
ク「暗記ぐらいしとかねぇと、魔法は使えねぇんだよ」
鬼「魔導士って頭良くねぇと駄目だからなりたくねぇんだよな」
遊「て…転職したい…」
ク「転職してどうすんだよ。アルテマ放置しとくのかよ」
遊「クロウにあげる」
ク「いや、俺黒魔だから使えねぇし」
鬼「頑張れ遊星、炎の書やるから」
遊「もう魔法書はこりごりだ…」
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