ギフト、短編用 | ナノ




日常的




「…は二乗するから…」


天気いーな。
数学のお時間、まともに聞くはずのない窓側一番奥の席の私。
隣はぐーすか、受ける気もない平助くん。

これが終わったら昼飯のお時間。
起きていないと大変だと言うのに。

メロンパンなくなっても知らないよ?

キーンコーンカーンコーン…


「やった!メロンパン!ほら平助起きろー!」

「んぁ…?」

「メロンパンの時間だぞー!」


購買はいつもいつも混んでしまう。
だから早い者勝ちのこのゲーム、負けるわけにはいかないのだ。


「おら、購買行くぞ」

「あー…!お、おぅ!」


覚醒したらしい。
よかった、おぶっていかなきゃいけないとか考えてたよ。


「流石の私でも平助おぶって走るのは無理が…いや、意外といけるかも…」

「いけねーよ!何言ってんだ!」

「だって平助軽そうだし」

「お前なぁ…あ、ほらもうそろそろだぜ」

「おー」


購買は目の前。
三年生で既に溢れている。

だって購買は三年生の教室と近いから。
一年生一番遠い子。


「おっしゃぁぁあああ!どけぇ三年どもぉぉぉぉぉおおおおお」


助走からの足に力。
踏ん張って跳べば、


「一年のみょうじなまえが来たぞー!」


ほら、


「みんなどけろーっ」


あっという間に食べ物の前。


「いつもいつも相変わらずねぇ」


おばちゃんは笑う。
欠かせないメロンパンはちゃんとあるな!
お、今日は苺ロールもあるではないか。
焼きそばパンもある。


「へへっ!今日は、メロンパン四つと苺ロール二つと焼きそばパン…へーすけ焼きそばパン食べるー?」

「食うー」


そっか、食べるか。
なら、二つぐらいかな。


「じゃあ二つ!それからレモンティーとミルクティーをください!」


レモンティーは平助、ミルクティーは私。
これがなきゃお昼じゃない。


「はいよ」

「お金お金と…はい!」

「まいどありー」


品物を受け取り、大きく振りかぶったら。


「ありがとう!平助!いくよー!」

「おぅ!こい!」


そのまま平助がいるだろう方向に向け、今買ったものが入った袋ごと投げ飛ばす。

ブンッガサッ

ちゃんと取れたかなぁ?


「じゃちょっと失礼しまーす」


人ごみをなんとか抜け出し、平助と合流。


「落としてないよね?」

「勿論だろ!」


どや顔平助。


「さっすがぁ」

「なまえこそ流石のジャンプ力だったぜ!じゃあ昼にすっか」

「らじゃ!」


これが私たちの日常なんです。





**********
ハチャメチャな学パロが書きたかっただけのよくわからないお話し。
でも書いていてすごく楽しかった。
ちょっと連載でしてみたいとか思ってみたり。

(2011.10.27)









人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -