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死んだって構わない




死ネタ注意
















絶望的。

まさしくその言葉が似合うと思った。
目の前にいる鬼斬丸に対してもだし、この状況にも。

珠紀ちゃんと私は鬼斬丸の力に耐え切れず吹っ飛ばされてしまった。

私の恋人である真弘は、飛ばされた珠紀ちゃんだけを助け、私は地面に真っ逆さま。
玉依姫を守るのは守護者の役目だし、仕方ないって思ったけど。

“お前も守るから”

この戦いの前夜に言われた言葉。

でもやっぱり珠紀ちゃんには勝てないってわかってたの。
いくら彼女と言ってもお姫様にはなれない。


「真弘…」

「なまえ!!大丈夫か?!」

「ごめんね」

「何言ってんだ…なまえ?!」


一心不乱に敵に向かって駆け出した。

手は残っていないこともない。
私の最後の最終兵器。

ババ様に“玉依姫が封印に失敗しそうなら使いなさい”と言われ、もらった封印術。


「なまえ何する気だ!!」


愛する人の声も届かない。


「なまえちゃんやめてぇぇぇぇえええええ!!!!!」


封印を唱えれば私と共に封印される。

珠紀ちゃんを、真弘を、世界を守れるんだったらそれでもいいって思ったんだ。


「貴様…ッ!!何ヲ…?!」

「もう疲れたんだ…。一緒に眠ろう?」


最期に貴方へ、


「今までありがとねぇぇぇぇええええええええええええっ!!!!」


最高の笑顔を贈ろうか。





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お風呂入ってたら急に書きたくなった話しです。
色々捏造すみませんでした。

(2011.10.18)









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