過去短編 | ナノ




貴方を守ります





『しっずおさーん!』


また来やがった。
俺のことを唯一“普通の人”として扱う奴。


「てめぇ…また来たのか…」

『だって静雄さん好きですもん』

「はぁ…」


確かに素直な人間は嫌いじゃないが、素直過ぎるのもどうかと思う。

こいつは現役女子高生。
だから、制服を着ているのは当たり前なんだが…。


「うわ、シズちゃんが女子高生誑かしてる」

「蛆虫…死ね」

「会話成り立ってないよ?シーズちゃん」

「俺は、平和島静雄っ…だっ!」


こいつどっから湧いて来やがったんだ…っ!
死ね死ね死ね死ね死ね死ね消えろ死ね死ね死n…。


『静雄さん?行っちゃいましたよ?』

「つ、かっ!二度と来んなって言わなかったけか?」

『言いましたね!』

「なんだ、馬鹿にしてんのか」


いいから、傷つける前に俺から離れてくれ。


『静雄さんが、』

「は?」

『寂しい目をしているからお側にいたいんです』


何言ってやがる。


「してねぇよ」

『私のことは気にしないでください』

「無理だ」

『なんでですか?』

「ば…っ怪我したらどうすんだよっ!」


ちょっとやそっとの怪我じゃすまされねぇぞ!?
下手すりゃ死ぬほど…。


『貴方の方こそ、私は心配です!なので、』


貴方を守ります


「駄目だ」

『知りませーん』

「おいっ!」


**********

ひよこ屋さまから色題greenからお題をお借りしました。










人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -