×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -






※『ちょっと強引でもおk』の続きっぽい何か。



ドサッ


「・・・このパターン、前にもありましたよね?」

「バレンタインデー以来の感覚だろ?」



ニッと僕の上に馬乗りして言う尾崎先生に、僕はやっぱり困ったように笑った。





「ホワイトデー、お返しくれるだろ?」

「尾崎先生・・・」


チュッ、チュッと頬や唇に沢山キスの雨が降ってくる。

くすぐったいですよ、先生。とクスクスッ笑う僕に、先生はニッと笑った。




「なぁ、くれよ・・・」


「尾崎先生、ごめんなさい」

僕は眉を下げて謝りながら、そっと先生の頭を撫でる。






「僕この後、夏野と徹ちゃんと一緒に街に遊びに行くんです。ホワイトデーだからって・・・」





「・・・先手を打たれたか」

ムゥッとした顔をした尾崎先生の頭をグイッと引き寄せ、チュッとキスをする。


次第に深くなっていくキスに、尾崎先生の目がとろんとしていくのがわかった。




「ん・・・キョウ君・・・」

甘い声に、僕は小さく笑った。


「はい。此処にいます・・・」

僕の胸に顔を押し付けるように覆いかぶさる尾崎先生の頭を撫でつつ、僕はゆっくりと呼吸をする。






「俺も仕事がなけりゃ、キョウ君を連れて遊びに行けるのにな・・・」


「寂しいですか?僕がいなくて」

笑顔で尋ねれば「当然だ」とキスされた。







「僕のこと、好きですか?」

「あぁ、大好きだ」


「僕のこと、愛してますか?」

「あぁ、すっごく愛してる」


「僕がいないと、生きてけませんか?」

「狂っちゃいそうなぐらい」




僕の言葉に笑顔で答える尾崎先生に、僕もにーっこりと笑った。







「やっぱり僕、尾崎先生のこと大好き。愛してます」

「俺も、キョウ君のためなら村人皆殺しにできそうなぐらい愛してる」



冗談っぽく笑って言う尾崎先生。


けど、目は冗談だと言ってない。

その目に僕は嬉しくなって、ついつい瞼にキスをした。






「・・・やめてくれ、キョウ君。変な気持ちになる」


「クスッ・・・可愛い、先生」

やめてくれと言いつつ、尾崎先生は僕の上から退いてくれない。





「先生。そろそろ僕行かないと、徹ちゃんの言ってた時間に遅れちゃう」

「遅れちゃって、俺と過ごすって選択肢は?」


「あの二人なら、ずっと待ってそうだよ?先生」

「・・・それはちょっと可哀相だな」



「ね?」




苦笑を浮かべる尾崎先生は、ゆっくりと僕の上から退いた。

有難う先生。と笑って、僕は少しだけ皺の寄ったシャツを伸ばす。






ギュゥッ

「ぉっと・・・」


背後から抱きつかれ、僕は小さく声を上げる。




「本当に言っちゃうのか?キョウ君」

「フフッ・・・可愛い」


首だけで振り返り、傍にある尾崎先生の頬にすり寄る。





「ん・・・キョウ君・・・」

「尾崎先生・・・」


最後にチュッとほっぺにキスをした。

そうすれば先生はようやく離れた。






未遂で終わるホワイト







「帰ってきたら、沢山遊びましょうね?」


にっこりと笑った僕に、尾崎先生もフッと笑ってくれた。



戻る