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今日は徹ちゃんのおうちでゆっくり過ごしていた。



「キョウ。今日は何の日か知ってる?」



突然徹ちゃんに問いかけられて、僕は首を傾げた。





「わからないよ、徹ちゃん」


今日は徹ちゃんの誕生日でもないし、ましてや僕の誕生日でもない。

じゃぁ、夏野?ううん。きっと違う。





「ヒントはコレ」


そう言って徹ちゃんが取り出したのは・・・






「・・・ポッキー?」

笑顔で頷く徹ちゃんが可愛い。

けど、よく分からないや。



ぅーん、と唸る僕を笑顔で見詰めていた徹ちゃんは「仕方ないなぁ、キョウは」と笑いながら言う。




「今日はポッキーの日なんだ」


「そうだったんだ。知らなかったよ」



ヒントというよりも、答えそのものだったらしい。

それに気付けないなんて、ちょっと情けないのかな?






「ポッキーといえば、ポッキーゲームだろ?」


悪戯っぽく笑みを浮かべた徹ちゃんは、僕にズイッとポッキーを見せる。

甘い甘いチョコでコーティングされたスティック。



「クスクスッ・・・徹ちゃん、ポッキーまで準備して、最初からするつもりだったの?」

「折角ポッキーの日なんだ。やらなきゃ損だろ?」



口にポッキーを銜えた徹ちゃんは「んー」と言いながらこっちに顔を向ける。

僕はクスクスッと笑いながら反対側を銜えた。








サクッサクッ

ポッキーゲームって、何処まで食べれば良いんだっけ?




サクッ、サクッ

サクッ・・・



あ。徹ちゃんとの距離が近い。





「〜〜〜ッ///」

ジーッと徹ちゃんの顔を見詰めていたら、徹ちゃんが顔を真っ赤に染め上げて・・・



ポキッ

「ぁ・・・」




ポッキーが真ん中から折れてしまった。

ぁーあ。と言う僕と、真っ赤な表情のまま硬直している徹ちゃん。







「どうしたの?徹ちゃん」


「な、何でもない」

真っ赤な表情のまま必死に首を振る徹ちゃんが面白くてたまらない。




「思ったより恥ずかしかった?」



「っ・・・///」

図星、なのかな?

徹ちゃんはフイッと僕から目を逸らしつつ、小さくコクッと頷いた。






「・・・可愛いなぁ、徹ちゃんは」


僕はギューッと徹ちゃんに抱きついてから、徹ちゃんの唇にチュッとキスをする。

ほんのりチョコの味。甘い甘い、チョコの味・・・








「もう一回、する?」

「・・・・・・」


笑顔でポッキーを見せれば、徹ちゃんは無言で頷いた。



嗚呼、可愛い。





楽しいチョコゲームの時間






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