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002




小松がいなくなったことは、すぐにトリコ達が知ることになる。



「ッ、何処に行ったんだ、小松!」

必死で探すトリコたち。


数日間、小松の行方はまったくと言って良いほどわからず・・・


ココの占いによって、やっと一つの場所へたどり着けた。

トリコとココ、サニーやゼブラまでもが、そこへ駆けつけた。


そして、彼らが見たのは――





「こ、小松!?」

「ぇ・・・ぁ、トリコさん・・・」


自然の青々と茂る、なんとも穏やかな場所に、座り込んでいる小松だった。

外傷は無し。ただただ、状況がつかめないという顔をしている。





「大丈夫なのか!?お前、今まで何処に・・・」


「そ、それが・・・――わからないんです」


「・・・どういうことだい、小松君」

ココの問いかけに、小松は困ったような顔をした。




「仕事が終わって帰る途中から記憶がなくて・・・」

「君は行方不明になっていたんだよ。今まで」


「えぇ!?ぼ、僕、全然そんな・・・」

困惑したような小松に「・・・無事で良かった」とココが大きく息を吐く。



「チョーシのってんじゃねぇぞ、小僧」

「ぅわぁ!?ぜ、ゼブラさん!?」

「ったく、つくしくねーぞ。これだけ探させて」


ゼブラとサニーに言われ、小松は慌てたように「ぇと、ぇーっと」と考える。





「す、すみません・・・ぁ!りょ、料理ご馳走します!お詫びに!」

笑顔で言った小松が本当に何の怪我もしていないと知ると、トリコもココもホゥッと息をつく。





「小松も無事だったんだ。帰るぞ」

トリコの言葉に「はい」と小松が頷く。


「ぁ・・・」

「どうしたんだい?小松君。もしかして、何か思い出した?」


「ぃえ、本当に何も覚えてないんです。ただ・・・」

「ん?」

小松はゆっくりと息を吸う。







「――何か、忘れてきた気がするんです」







小さく呟いた小松に全員が意味を理解できない。



「・・・まぁ・・・無事で良かったじゃねぇか」

トリコが笑って言うと「そ、そうですよね!」と小松は頷いた。





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