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※年齢設定あやふや



おかあさまがおかしくなっちゃったの。

しろーおにいさまがいなくなっちゃってから、おかしくなっちゃったの。


そしたら、しらないあかちゃんつれてきて「この子が司郎よ」っておかあさまがいうの。


なんで?どうして?

しろーおにいさまは、そんなおかおじゃないよ?


おとうさまに「ねぇ、どうして?」とたずねても、おへんじくれないの。



そのこはしろーおにいさまじゃないよ?


だけどおかあさまはそのこがしろーおにいさまだっていうの。

ちがう。ちがう。っていったら、おかあさまはおこるの。


とーってもこわくおこるの。とってもこわいの。

だからぼくも、そのこのことを「しろー」ってよぶことにしたの。




しろーおにいさまは、おとうとになってかえってきたの。

おかあさまがそうだっていってるから、きっとそうなの。



そのこはしろーおにいさまなの。かえってきたしろーおにいさまなの。






ね?そうでしょう?・・・しろー。













「ん・・・」


パチリッと目を開ける。

懐かしい夢を見た。


僕は隣で眠っている司郎を揺さぶりながら「朝だよ、起きて」と呼びかける。



「名前兄さん・・・おはよう」

「おはよう、司郎」

ギューッと抱きついてきた司郎を抱き締め返しながら返事をした。



僕は司郎お兄様が大好きだったから、帰って来て弟になった司郎も大好き。

司郎も、僕のことが大好きだって言ってくれた。



「さて。早くご飯を食べて、お仕事に行こう。今日もお仕事頑張ろうね」


僕と司郎は同じお仕事をやってる。



病院は司郎お兄様が継ぐ予定だったから、院長は司郎。僕は副院長。

“宮田”のお仕事は二人で一緒にやる。




「・・・はい、兄さん」


ギュゥッと僕の胸に顔を押し当てながら返事をする司郎を連れて、朝食へと向かう。

適当に朝食を食べて、病院へと向かって・・・









「兄さん」

「なぁに、司郎」


「ギュッと・・・してください」

「はいはい」


暇があればこうやって司郎と触れ合う。




「名前兄さん・・・大好き、兄さん」

「うん。僕も司郎が大好きだよ。もう離れ離れにならないように、ずっと一緒にいようね」


司郎お兄様がいなくなったから、お母様は可笑しくなったんだ。お父様も可笑しくなったんだ。

だから、もう司郎お兄様がいなくならないように、僕は沢山司郎を甘やかして、沢山触れ合う。







司郎のこと、大好き。

だからね、司郎・・・





「いなくなったら駄目だからね?」


「はい・・・兄さん」



ギュッと僕の回した腕の力を強める司郎。

僕もギュゥッと強める。



まるで・・・

お互いにお互いを拘束するかのように。





ねぇ、司郎。



「――逃げないでね」



逃げたら・・・

怒っちゃう《殺しちゃう》からね・・・?




逃亡禁止






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