俺の日常は至って凡庸だ。
そこそこ勉強して、そこそこ部活に励む、何処にだっている学生。まぁ、成績は多少良かったかもな。
好きなことはラノベを読むこと。
・・・あ、そういえば読んでたラノベが最近アニメ化したんだ。今度見ねぇと。
俺は平凡だ。けど、だからこそ非日常に憧れている。
厨二臭い?自覚済みだ。
けど、非日常に憧れたって良いじゃないか。
平凡に過ごしてきた今までの人生が覆る様な感覚を一度は味わってみたいと思うのは、そう可笑しいことじゃない。
俺は非日常に憧れてた。
憧れてたけれども・・・
「○○、あーん」
「・・・あーん」
まさかこんな非日常が自分に舞い降りるとは、夢にも思わなかった。
目の前にいるのは赤い髪が特徴的な美少女。
何を隠そう、俺の恋人である。・・・え?寝言は寝て言えって?
いやいや、驚いているのは俺も同じだ。平凡に過ごしてきた俺にこんな可愛い彼女が出来るなんて。しかも告白はあっちからだ。
「美味しいか?」
「征が食べさせてくれたから、物凄く美味しい」
口をもちゃもちゃと動かしながら返事をすれば征はにっこりと微笑んだ。可愛い。
この美少女の存在が出現してから、俺の日常は非日常へと変わって行った。
俺は一度退部している。にも関わらず、当時の征に俺の才能とやらを説かれ部に引き戻された。
聞くに征は当時から俺の事が好きだったらしい。理由は何でも一目惚れだったそうな。・・・何ソレ可愛い。
「征、俺もあーんってしてやるよ」
「嬉しい。○○が食べさせてくれるなら、幾らでも食べれそうだ」
スプーンで掬ったのはカレー。
何故カレーって?
そりゃ、今此処が――
「・・・ぅうっ、何で合宿来てまで砂吐かなくちゃいけないんだよー・・・」
「征ちゃんも○○ちゃんも、ほどほどにしてあげなさい」
葉山と実渕の言葉で初めて周囲を見る。
すると、全員が今回の夕食であるカレーを食べる手を止め、口を押えていた。
何だお前等、人の事じろじろ見てんじゃねぇよ。ついでに俺の彼女も見んな。
むっとしながら征を抱き締めれば、征が「ふふっ」と笑って抱き締め返してきた。可愛い。
「・・・おい、いちゃつくなら余所でしろ」
うんざりしたような根武谷の言葉。
余所で?何言ってんだコイツ。征といちゃつくのに場所を考える必要でもあんのか?いや、ねぇだろ。
「お前等が俺に勝てたらな」
「僕の○○が負けるわけないだろ」
征と二人、揃って鼻で嗤ってやれば「くそッ、何時か絶対勝ってやるッ!!!」と残りのカレーを掻き込んだ。
砂?吐くなら吐けよ。
あとがき
黒バスはまだあまり読んでないので、洛山の方々は大分危ういです(汗)
にょた赤司様は、ショートでもロングでもツインテールでも可愛いと思います。