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21



俺は親父の息子になった。

白ひげ海賊団の家族だ。

そんな中、俺は一人の男を見た。

サッチはソイツとは関わらない方が良いと言った。けど、俺は気になって気になって仕方ない。

だって――




死んだ目をしたソイツ。

・・・何故だか俺は、ソイツが本当は優しく微笑むヤツだと思った。


俺が話しかけても無視するソイツ。

・・・何故だか俺は、ソイツが本当は俺がどんなくだらないことを話しても笑って聞いてくれるヤツだと思った。


宴会の時も一人離れているソイツ。

・・・何故だか俺は、ソイツが本当は宴会の中心で楽しげに笑っているようなヤツだと思った。


俺が伸ばした手を振り払ったソイツ。

・・・何故だか俺は、ソイツが本当は俺の手を取って優しく『どうした?』と尋ねてくれるヤツだと思った。


俺のことを『お前』としか呼ばないソイツ。

・・・何故だか俺は、ソイツが本当は優しい声で『エース』と呼んでくれると思った。



何故だかわからない。

俺はソイツが嫌いになれなかった。

それどころか、本当は俺のことを大事に大事にしてくれていると思っていた。

本当に何故だかわからないけれど、そうとしか思えなかった。








「・・・あれ・・・これ、誰の本だ?」

何時の間にか俺の手の中にあった本。


開いてみれば、日記だった。






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