途中で立ち寄った島に居たのは・・・
まるで“運命”のような男だった。
「ぁ・・・ミョウジ屋ッ!!!!」
声を振り絞って声をかければ、にこやかな笑みを浮かべて振り返るミョウジ屋。
「ロー・・・何時も言っているだろう?ミョウジ屋ではなく、ナマエと呼んで欲しいと」
その言葉に、カァッと赤くなってしまう。
自分らしくないってのはわかってる。けど、ミョウジ屋の前では仕方ないじゃないか。
まるで、紳士という言葉の意味を具現化したような人物。
美麗で端麗、非の打ち所の無い美形。
頭も良く、そこそこ戦闘も出来る。
・・・神はどれだけのモノをこの男に与えるつもりなのだろう。
「ロー?」
「ぁっ・・・ぃ、やっ・・・ぇと」
ついつい言葉に詰まってしまう。
そんな俺を、笑顔で見守っているミョウジ屋。
あぁ、心臓が煩いッ!!!!!!!!
ハートの海賊団船長ともあろう俺が、情け無いッ!!!!!!
けど・・・
「落ち着いて、ロー」
「ぁ、ぅっ・・・」
そっと、優しい笑みを浮かべながら、俺の頭をなでるミョウジ屋の前では、どうしても――
「ロー?大変だ。顔が真っ赤じゃないか。風邪でも引いているのかい?」
「ち、違う。心配するな」
「・・・そうかい?」
俺のことを本気で心配してくれる。
言葉の一つ一つが、心に染み渡る。
「ッ・・・な、なぁ・・・」
「なぁに?」
綺麗で俺の心を射抜く笑顔。
その笑顔が直視できなくて、ついつい顔を背けてしまう。
「・・・――ナマエ」
「・・・・・・」
小さな声で名前を呼べば、そっと抱きすくめられる。
「うん。ロー・・・有難う」
「〜〜〜ッ///!!!!!」
嗚呼、俺らしくないッ!!!!!!!!!!!
けど・・・
こんな気分も、嫌じゃないッ。
自分らしくない
あとがき
今回は『質問』の
【ロー(乙女化)夢見てみたいです!…ダメですかね?】
を実行しました。
初ローなのにいろいろ滅茶苦茶になってしまいました。←
ローさんはツンデレでもクーデレでもデレデレでも・・・あ、ヤンデレでもOKな気がします。