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おまけ




「おい、手前」


兄同様に負けてしまったテレンスを殴る前に、承太郎は口を開いた。





「さっきお前は『兄はわたしに決して勝てないということを子供の時から知っていた』とかなんとか、兄を散々馬鹿にしてたが・・・兄貴の方は、気絶する瞬間までお前の身を案じてたぜ」

「な、何をでたらめな」



「手前の兄貴が『弟に手ぇ出したら、殺すぞ手前等』って言ってたからな。命は取っといてやるよ」

「待っ――」




テレンスが何かを言う前に、承太郎のオラオラが炸裂した。

気絶しそうになりながらテレンスは思う。





――今度、あの兄とゆっくり話さなければ。






嫌われ者の兄貴





ガラガラッ

「やはりテレンスの病室は此処か・・・あぁ、良かった。大した傷は無いな」
「・・・・・・」

優しげな声。柔らかな手つきで頬を撫でられたテレンスは、そのまま寝ているフリをし続けた。




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