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■酒呑童子に告白した結果



「好きです、酒呑さん!僕と、僕と付き合ってください!」

緊張のあまり何度も噛んだ。それでも、自分の想いを精一杯伝えた。

「・・・お前はそれを乞いよるんか」

「え?」

「わかった。付きおうてやる」

緊張で、酒呑さんが何を言っているのかよくわからなかったけれど、最後の「付きおうてやる」だけはよく聞き取れた。

「ほっ、本当ですかっ?」

声が上ずる。酒呑さんは「あぁ」と短く返事をして頷いた。

嘘じゃない。酒呑さんは本当に、僕と付き合ってくれるつもりなんだ。

嬉しくて嬉しくて、僕の顔に笑みが浮かぶ。それを見た酒呑さんも笑ってくれた。

「嬉しいです。有難う御座います酒呑さんっ、僕、僕、本当に幸せです」

絶対にこの人を幸せにしよう。僕はそう心に誓った。



こんな感じで始まる話。
そのうち主は「あれ?酒呑さんが僕と付き合ってくれてるのって、僕が好きだからじゃなくて僕が付き合って欲しいって言ったから?」って気付く。

酒呑と付き合えるのは嬉しいけれど、本人の意思を無視してべたべたしていた自分に嫌悪→「僕が間違っていました、別れましょう酒呑さん」と酒呑の幸せを思って別れを告げる、の流れ。

確かに酒呑は最初こそ『乞われた』から付き合ってたけど、そのうち本当に好きになってて、突然別れを切り出されて吃驚。でも別れようって言われたら別れるしかない。
たぶん自分に飽きてしまったんだろうな、と酒呑は思う。辛い。
別れようって言ってあっさり了承される主も、やっぱりこのお付き合いは間違ってたんだなと思う。辛い。

お互いがお互いを思って別れたけれど、どんどん落ち込んでいく。
そのうち主は友達(酒呑と同学年設定ならアシガラ、後輩設定ならグンゾウ)に落ち込んでいる理由を聞かれ、酒呑は茨木に理由を聞かれるといい。
たぶん事情を知った茨木は「酒呑の兄貴を傷つけやがって!」と襲い掛かってくると思う。

なんだかんだでお互いにお互いを好き合ってることが発覚し、元鞘に収まればいい。


主は草食系な恋人にとことん優しいタイプ。たぶん付き合うと「優しいんだけど、それだけだよね」と言い捨てられちゃいそうなタイプ。もちろん酒呑はそんな風には言わないはず。
酒呑と正式に付き合ってからは、たぶん周りがげんなりするほど酒呑に甘くなる。酒呑が頼まれたことも自分の頼まれごとのように全力でお手伝いする。←でもたぶん酒呑より弱い。

そんな感じの話。



2018/5/7




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