「よぉ、英雄」
「やぁ、警察」
スプレンディドは笑顔で片手を上げる。
目の前でガムをくちゃくちゃ噛みながら片手で手錠をくるくる回している、警察のナマエ。
「今日も殺しやがったな」
「事故だよ」
「あぁ、事故だな。だからお前をしょっ引いたりしはしねぇよ」
「当然」
しれっとした笑みを浮かべるスプレンディド。
「ところで英雄」
「なぁに警察」
「お前の後ろに落ちているソレは、今回の被害者か?」
スプレンディドの後ろには、スプラッタされた死体二匹。
「悲鳴が聞こえて駆けつけたらこうなっちゃった」
困ったなぁっという風に肩をすくめて見せるスプレンディドに、ナマエはハッと嗤う。
「大方、お前の飛ぶスピード早すぎて相手にぶつかったんだろ」
「正解。凄いよ警察」
「このぐらい朝飯前だ英雄」
ナマエは口元を歪めて嗤い「ま、これで事件は解決か」と言った。
まだ鮮血が滴っている死体には目もくれず。
「そういえば警察」
「なんだ英雄」
「この後暇?」
「おぉ、滅茶苦茶暇だ。何せ、犯人も加害者も死んじまって、裁く相手がいねぇんだ」
裁く相手というヤツにスプレンディドは含まれていないらしい。
「あぁ、だったら僕と同じだね。どうせだから近くのカフェでお茶でもしようよ」
「店のもん間違って殺すなよ」
「そっちこそ、相手を取り押さえようとして殺さないでね」
二人は軽やかに笑いながら、何処かへ消えて行った。
・・・・・・。
二匹の死体は完全に忘れ去られていた。
警察も見て見ぬふり
初めて見た時の衝撃は忘れられません・・・。
orz