知人からその話を聞いた瞬間、俺はビビッとくるものを感じた。
まるでそれが運命かのように、まるでそれが必然だったかのように・・・
俺はそのビデオ・・・“彼女”を求めた。
ザザザザザザザッ
俺はその画面を見つめる。
スピーカーからノイズの響く。
目の前に流れる映像。
知人から話を聞いた直後から、俺が探し求めた・・・――呪いのビデオ。
さぁ!早く早く早く早く早く――
「・・・あぁッ!」
俺は口を手で押さえる。
そうじゃないと、この・・・笑みで緩みきった顔を“彼女”に見られてしまう。
目の前に広がる髪。あぁ、綺麗だ。
早く君の瞳で俺を映し出して。さぁ、顔を上げて!
「・・・あぁ、愛しい人」
俺は彼女・・・貞子に手を伸ばし、抱きすくめていた。
「君になら、殺されたって構わないさ」
あまりに愛おしい彼女。
彼女の話を聞いた瞬間から、思ったんだ。
「君が俺の運命の女性だ・・・!」
顔を上げた彼女。あぁ、やっぱり綺麗だ。
俺はその頬をするっと撫で、その唇に口づける。
嗚呼、何て愛おしいんだ・・・
「愛してるよ、貞子」
貞子の返事は、俺の背中に回った腕からわかると信じたい。
あぁ愛しい人よ