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《セブルスSIDE》



「・・・・・・・・・・Marry Christmas」

「・・・・・・ぇ?アス?」



クリスマスパーティーも終了し、アスと一緒に部屋に戻ってきた。

突然アスが僕に差し出してきた少し大きめのラッピングされている包み。


僕は眼を見開いた。






「クリスマス・・・プレゼント」


「ぁ、ありがとう」

慌ててそれを受け取る。


慌てすぎて落としそうになったけど、なんとか堪えた。



まさか、彼の口からそんな言葉が出てくるとは思わなかった。

どちらかといえば、こういったイベントには無関心なのだとばかり思っていたんだ。


キリストとまったく無縁そうな彼がクリスマス。


ちょっとだけ可笑しいような、何処か似合っているような・・・

不思議な感じがした。








「開けないの」


「ぁ、開ける」

緊張しつつも、綺麗に包みを取り去る。




「・・・・・・わぁっ」



中にはずっと欲しかった本が入っていた。

そういえば、アスの隣で『もうあの本は廃刊になっているのか・・・』と呟いた記憶がある。


ほんの独り言だった。

けど、それを聞かれてしまっていたらしい。


そう思うと、恥ずかしくなると同時に、申し訳なくなる。






「ぇ、と・・・コレ、手に入れるの大変だったんじゃないのか?」


「・・・・・・」

何も言わないアス。

けど、目では



―――俺を誰だと思ってるんだ?



という挑発的な色が映っていた。


僕は「そうか」と小さく頷く。

次第にアスからクリスマスプレゼントが貰えたのだという実感が沸いてきて、頬が熱くなってくる。





「ぁっ、そうだ・・・」


僕も慌ててアスに包みを差し出す。

アスは一瞬だけ固まった。



「・・・・・・・・・・・・俺に?」

「あぁ。貰って欲しい」


アスは無言で僕の差し出した包みを受け取った。


すっと綺麗に解かれるリボン。





「・・・・・・・・・チョーカー?」

「き、嫌いか?そういうのは・・・」


ちょっと不安になる。

しかし、アスは


「いや・・・ありがとう。気に入った」


そういってすぐに首に付けてくれた。



アスの首で綺麗に輝くチョーカー。





「・・・・・・大切にする」

「ぼ、僕もっ・・・この本、大切にさせてもらう」

僕は精一杯の声でそういった。



アスはすっと微笑んだ。




「〜〜〜〜〜っ///」

僕は顔を赤くして固まってしまった。




















《アスSIDE》




「め・・・・・・めりーくりすますっ!」



俺は楽しいクリスマスパーティーが終わり、寮に帰ってきたときに見計らってそういった。

セブルスは案の定「・・・・・・ぇ?アス?」と言い、唖然としている。




包みを渡す。



「クリスマス・・・プレゼント(だよ!貰って!)」


「ぁ、ありがとう」

恐る恐ると言った感じにプレゼントを受け取ったセブルスはしばらく俺とプレゼントを見比べていた。


え?俺がプレゼントあげるの可笑しい?

俺、そんなにケチなヤツに見える!?




「開けないの」

「ぁ、開ける」


俺がそういうと、受け取ったときと同じように、まるで危険物を扱うようにゆっくりと包みを広げていくセブルス。




「・・・・・・わぁっ」



俺の期待した反応。

どうやら、喜んでもらえたらしい。




この本は、セブルスが前に欲しがっていた本だ。


残念なことに廃刊になってしまっていて、ちょっと驚いた。

古本屋に行ったり、この本を昔買ったという人のところにわざわざ行ったり・・・


結局は手に入って、こうやってセブルスに喜んでもらえているから達成感は大きい。






「ぁっ、そうだ・・・」

セブルスは何かを思い出したかのようにそういって、俺に包みを渡してきた。


「・・・・・・・・・・・・俺に?」

「あぁ。貰って欲しい」



俺は感動のあまり、それ以上の言葉が出てこなかった。


俺にプレゼントっ!!!!!

感動のせいで、手が震える。


リボンを解けば、中には・・・



「・・・・・・・・・チョーカー?」


結構俺好みのシンプルな作りのチョーカーが入っていた。

俺は黙ってそれを見る。




「き、嫌いか?そういうのは・・・」



慌ててセブルスが聞いてくる。

気に入らないわけがない。



「いや・・・ありがとう。気に入った」



嬉しくて、すぐに首に付ける。

何故だかしっくりときて、よくなじむ。





「・・・・・・大切にする」

「ぼ、僕もっ・・・この本、大切にさせてもらう」



その言葉に嬉しくなって、俺は自然に笑えた気がした。






「〜〜〜〜〜っ///」





・・・・・・前言撤回。


やっぱり、俺の笑みは気持ち悪かったらしいです。



すみませんでしたぁぁぁぁぁぁあああああっ!!!!!!!!!




クリスマスタイム



Marry Christmas!!!


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