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「ぇ・・・」



嘘だろ?





「Trick or Treat」





目の前には、彼がいて、俺にそう言った。

きっと俺は、まぬけな顔をしているに違いない。


「ぇ、あとっ・・・」

驚きのあまり、言葉も出なかった。



「お菓子、無いのか?」

何も言わない俺に、アスは小さく笑った。


良いことなのか、悪いことなのか、俺はお菓子を持ってなかった。

・・・・・・さっき、リーマスに全部持っていかれた。



俺が小さく頷くと、彼は面白そうに笑って「じゃぁ、悪戯だな」と言って何かをこちらへ差し出した。

「?」

・・・・・・こ、これは・・・



「首輪・・・?」

「今日はハロウィンだ。今日一日、それをつけて」


じゃ。と一言言って歩いていくアス。



これは悪戯?

アスが去って言った後、俺は自分の手にある首輪を見詰めた。




首輪・・・



「・・・///」

な、何を考えてるんだ俺は!!!!!


俺はすぐに部屋へと走った。






「あれ?シリウス、それどうしたの?」

「・・・・・・」


「首輪なんかつけて、飼い犬みたいだね」


笑いながらそういったリーマスに、俺は顔を赤くした。

















《アスSIDE》



さぁ。数少ない知り合いも残り僅かになりました(汗)

本当に・・・俺って


知り合い少ねぇぇぇぇぇええええええっ!!!!!!!!!


ジェームズ、リーマス・・・悪戯仕掛け人に悪戯をやらかしてしまった俺。

ピーターは、やった瞬間気絶したり悲鳴上げられそうだから却下。


で・・・残るはシリウスだけというわけだ!!!!!



・・・・・・・・・彼を悪戯したら、次こそ、俺・・・






苛められっ子生活スタート!?






・・・・・・覚悟を決めろ、俺。

お前なら出来るぞ、俺。

やってやるんだ!俺!!!


よしっ!!!!!






「とりっく、おぁ、とりーと」




俺は思い切って、シリウスに言ってやった。

突然の俺の言葉に驚いたのであろうシリウスが口をもごもごさせている。


あ、もしかして「お菓子、無いのか?」マジで!?



フッ・・・


俺の人生終わったかも。





俺は未来の哀れな自分へ向けた笑顔を少し浮かべた。

・・・グッドラック、未来の俺。きっと、その先にあるのは真っ暗な闇だ←





「じゃぁ、悪戯だな(汗)」



冷や汗を掻く俺。

さぁ、どうするよ。


俺はポケットの中をあさくり、適当なものを手渡しした。

こ、これは!!!!!


なんという偶然だろう!

首輪が出たよ!




シリウス=犬=首輪


方程式出来たよ!!!!!




わぁ・・・


「首輪・・・?」

「今日はハロウィンだ(からさ)。今日一日、それをつけて(くれると嬉しいなぁ〜・・・・・・うん。ゴメンナサイ。マジでゴメンナサイ)」



我ながら、悪戯なんだかなんだか分からんことをした!

しかも、シリウスが首輪をつけてるって・・・


似合いすぎだろ!?反対に恐ろしい!←



俺はシリウスが唖然としているのを尻目に「じゃ」と言って背を向けて、早歩きで去った。

だって、あのままで『首輪ってどういう意味じゃゴラァァァァァアアアアッ!!!!!』って殴られそうだもん!



怖いんだもん!!!!(泣)





さ、さぁって・・・俺、そろそろ帰って寝ようかな。




to Sirius


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