「誰?」
可笑しいよな。
インターネットで俺が購入したのは【初音ミク】だ。
なのに、今宅配便で送られてきた大きな箱に入っていたアンドロイドは・・・
明らかに男だ。
何これ。
業者の嫌がらせ?
いや、待てよ・・・
領収書を良く見る。
【初音ミクオ】
「わーい、一文字違いだぁ〜☆」
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
って、オイィィィィィイイイイイイイイイイイッ!!!!!!!
な ん で だ よ !
業者の罠か!?
それとも、俺がちゃんと画面を見てなかったからか!?
・・・俺がミクを欲しかった理由は、今俺が作詞作曲している曲のため。
別に男じゃ駄目とかじゃないけど・・・
「・・・ま、まぁ・・・大金出して買ったんだしな。声は少し低くても構わないよな!!!うん。此処で残念がることはない!!!!大丈夫だよ俺!!!お前なら出来るよ、俺!!!!」
そう言いながらアンドロイドの起動ボタンを押した。
ゆっくりと目を開けるミクオをじっと見る俺。
ミクオは俺を視界に入れて「ま、すたー?」と呟いた。
「あぁ。今日からお前の家は此処だ」
そういってじっとミクオを見る。
・・・何この子、めちゃくちゃ可愛いんですけど。
ミクみたいなツインテールじゃないけど
ミクみたいなミニスカじゃないけど・・・
これはこれでめちゃくちゃ可愛いじゃん。
「俺の顔に何かついてるか?マスター」
「いいや。ミクオが思いのほか可愛くて」
「なっ///!?ま、マスターだからって、からかうのは許さないぞ!?」
顔を真っ赤にして照れる姿を眺めつつ
(間違えて正解だった)
そう思って顔の筋肉を緩めた。
次の瞬間、ミクオに「何ニヤニヤしてるんだよ!!!」って怒られた。
一文字違い