キミニムチュウ「一虎くん、最近調子良さそうですね」
「・・・ん、まぁ、そうかも」
耳にイヤホンをさし何かを聴いている一虎の表情は柔らかく、その表情を見た千冬も思わず笑う。
自分たちのような顔を持つ人間は世間から疎まれ、常に生きづらさを感じている。そんな中で心穏やかにいられることは幸せなことだ。
理由はわからないが、一虎をそんな気持ちにさせてくれる何かに千冬は感謝した。
「音楽か何かですか?」
「音楽というか、あー、あれ、音聴くやつ」
「あぁ、ASMRってやつですか?」
「そんな感じ」
「へぇ、確かにハマる人は多いって聞きますもんね」
千冬は自分も後で適当な音源を探してみようかと思いながら、ケージ用の掃除道具を手に取った。
あとがき
・美醜逆転世界産な男主。
美醜逆転世界でその世界基準の価値観を持ってる。
不細工()は普通に不細工だなとは思うけど、わざわざ口に出したり行動に出すほど興味も嫌悪もない。美形相手も同じくらい興味がない。そもそも他人への興味関心が薄い。
小学生の頃にちょっと親切にした相手からストーカーされるようになってしまった。部屋に盗聴器とカメラが設置されてるし、たまに部屋のものとかゴミがなくなる生活をおくることが確定してる。
今のところこれっぽっちも気付いてないし、一虎の存在も忘れてる。
もしかしたら小学生の頃に転校した先で他のキャラとも知り合ってるかもしれない。
美醜逆転世界に転生した夢主が前世基準の美的感覚でキャラを美人扱いするのも良いけど、前世もなくこの世界に産まれてこの世界の美的感覚のままでキャラと接する話もみたい・・・
他意もなく平等の扱いをしたが故に一部から執着されたり、執着までいかずともマブダチとかになって欲しい。