呪霊を抱いてお休み「試しに名前以外の人間を抱きしめてみたんだけど、なんか駄目だね。名前より全然気持ちよくなくて、うっかりそのまま絞め殺しちゃった」
数日後のこと、膝の上に座って僕の手をにぎにぎ握って楽しそうに笑っていた真人のその言葉に、僕は「・・・そうですか」と声を絞り出した。
「ねぇ、もっといろいろしてよ。あれがいいな、恋人同士が服を脱いでたあれ。ね、いいよね?」
甘えるように言いながら僕の服に手を掛ける真人に、僕は「・・・いい、ですよ」と死んだ目で返事をした。
断れば死ぬが、それより前に心が死にそうだ。