誰か褒めてやってよ!その翌日、驚くことに俺はホメロス将軍直属の部下に任命された。
将軍から直々に任命なんて凄いじゃないか!でも俺ならどっちかと言えばグレイグ将軍に任命されたいや、などと阿呆を抜かす同僚を無視してホメロス将軍のところへ向かうと、嬉しそうに「名前」と俺の名前を呼んで笑うホメロス将軍の姿があった。
何処に行くにも俺を連れ歩き、遠征の時は相部屋が普通になった。俺は相変わらずホメロス将軍を褒めまくっている。
「名前、お前は本当に私のことをよくわかっているな」
心底嬉しそうなホメロス将軍の言葉に、俺は「そりゃ、ホメロス将軍のことを尊敬してますからね!」と返事をした。
おや、突然ホメロス将軍が俺にぴっとりくっ付いてきた。
どう見てもうっとりしているホメロス将軍の頭をよしよし撫でながら、俺は「ちょっと褒め過ぎただろうか」と首を傾げた。
あとがき
他人の分までホメロスを褒め続けたらホメロスが離れなくなった話。
不特定多数を褒められるのに憧れてたけど、一人からたっぷり褒められ甘やかされるのが気に入った。部下主が一緒なら、グレイグへのコンプレックスもなんとかなりそう。
何をしても褒めてくれるけどどうせなら喜んだ部下主に褒めて貰いたいホメロスが今後いろいろと頑張る。