この出会いに祝福をください自分を見上げ、心底幸せそうに笑う男。
その口から出る言葉も、その視線も、心の中で浮かべている言葉ですら、全てが無惨への愛が満たされていた。
無惨は自分の中の何かが少し満たされるのを感じた。
あとがき
森の奥深くにある洋館に住む病弱薄幸青年が無惨に一目惚れする話。
実は睡眠でエネルギーを補えた。無惨によって人肉を用意されずそのまま放置されれば禰豆子ちゃんと同じで人を食べない鬼になれたけれど、そんなこと男主も無惨も知らない。
男主は無残が鬼の始祖だとかそういうのはよくわかってない。単純な好きな人。人生初の恋に浮かれてる。
露骨に好かれてるのがわかるから、無惨も満更でもない。割と特別扱いしちゃう。
多分定置は無残の斜め後ろ。何時も幸せそうな顔で立っている。