指切りげんまん、また明日ばいばい獪岳!またね!と手を振り、ほんの数軒離れた家に入っていく名前を最後まで見つめていると、先生が俺の肩に手を置いた。
「いい子じゃったろ、名前くんは」
満足そうに笑っている先生に「まぁ、はい」と返事をする。
先生は前世のことを殆ど覚えてない。対する俺は、殆ど覚えてる。
精神年齢を考えると名前なんていう餓鬼なんか相手にするつもりもなかったのに、何でも凄い凄いと手放しで褒めてくる様子は悪い気がせず、ついつい友達扱いを許容してしまった。
「明後日が楽しみじゃのぉ」
「・・・はい」
まぁ、それも悪い気はしていない。
あとがき
リアル小学生主と、前世の記憶がある頭脳は大人な獪岳。
同い年なのに何か大人な獪岳が凄くて大興奮。多分、大人になっても獪岳を褒めまくる。
善逸が引き取られる頃には、幸せの箱が少しは修復されているといいなぁ・・・