小さな雀の大きな努力「善逸の雀は善逸のことが大好きなんだな」
にこにこ笑いながら言う炭治郎に、善逸は「はぁ?」と首を傾げる。肩にとまった雀も同じように首を傾げる。
「いやいや、こいつ俺の求婚すーぐ邪魔するし、しょっちゅう嘴で突いてくるし、もう散々なんだけど!」
「でもずっと『頑張れ善逸!いけいけ善逸!』って応援してるぞ?善逸が怪我をすると『死なないで善逸、いなくならないで善逸』って泣いてるのも知ってる。本当に善逸が大好きなんだなぁ」
「チュンッ!」
雀は恥ずかしそうに善逸の肩から飛び立とうとした。それより早く善逸は雀の両手で捕まえ、手の中でころころした。善逸の顔は真っ赤だった。