女装系男子の昼ドラ的事情「名前さん、おはようございます」
「・・・おはよう、千寿郎」
目の前でにこにこ笑っている千寿郎、ぽかんとしている杏寿郎様、頭を抱えている槇寿郎様。・・・千寿郎の好意はあまりにわかりやすかった。
尊敬する兄の許嫁だからと今まで抑えていた気持ちが、兄の気持ちが別にあると確信し爆発してしまったのかもしれない。
若さとは力とでもいうのか、千寿郎の勢いは止まらない。あまり察しがよくない杏寿郎様も、流石に弟の横恋慕に気付いたらしいが、自分の行いの後ろめたさを感じているからか特に千寿郎に言葉はかけていない。
家庭内のあまりの惨状に槇寿郎様はぐったりとしていたが、おかげで酒よりも胃薬を飲むようになった。良かったのか悪かったのか、微妙なところだ。
あとがき
いつか不慮の事故で股間に立派な柱♂があることがバレそう。
それでも好きです!って若い情熱で更にアタックしてくる千寿郎ルートか、大怪我した自分を甲斐甲斐しく世話してくれる許嫁♂に心が揺れるちょいゲス杏寿郎ルートか、家庭内で巻き起こる昼ドラでストレスフルになって自棄を起こしたまさかの槇寿郎ルートか・・・