美人上司の旦那様夫が妻にひれ伏してどうする、夫婦が別の場所に住むのはおかしい、夫の威厳を見せろ、斜め後ろに立つな隣に立て・・・
様々な無惨の要望に応えた俺は、上弦や下弦が集められる場では必ず無惨の横に立ち無惨に気安く話しかける様になった。
え?お前何してんの?という他の鬼の視線は無視する。視線を交えようものなら、無惨は相手の鬼にガチめにキレるのだ。俺のせいで十二鬼月が激減するのは困る。
あぁそれにしても俺の妻は男の姿でも女の姿でも、相変わらず美しいなぁ。
でれっとしていると、無惨が「だらしない顔はやめろ」と言いながら俺の鳩尾に拳を一発叩き込んだ。その顔は少し笑っていた。可愛い。