初めましてお兄ちゃんかつんっ、かつんっ、と名前の靴がコンクリートの道を踏みつける音が響く。
「上機嫌ですね、名前様」
静かな夜道、名前しかいなかったはずが、何時の間にやらその背後に立つ一人の人物。
「そう見える?ふふっ、良いものを見つけてね」
名前の顔ににたりとした、先程とは違う笑みが浮かぶ。
「時計塔には無い部類の品物でね。久々に胸が高鳴ったよ」
にたりにたりと、意地の悪い笑みを浮かべながら声高だかに名前がそう言うと、彼等の目の前に車が現れる。
「士郎お兄ちゃん、早く僕のになってくれないかなぁ」
二人が乗り込むとすぐに発進した車。車内の名前はにたにたした顔からうっとりとした顔へと表情を変え、熱っぽい声で呟いた。
あとがき
裏表の激しい悪役系ショタ。
時計塔所属の魔術師。
イリヤ達の敵か味方かはわからないけど、敵の方が美味しい。たぶん士郎がピーチ姫状態になる。
でもおそらく、最終的には和解してイリヤ達の家に転がり込むというお決まりの流れになると思われ。
ショタにそのショタフェイスに似合わぬ邪悪な笑みを浮かべて欲しい願望。←