本当、最悪だあ……。




このGW中に遊園地に行こうなんて言った私がバカだったのかもしれない。


と、とにかく!
今、私は迷子の子猫ちゃん状態!


人がごった返す最近できたばっかりの遊園地で、タカアキ……私の彼氏さんとはぐれちゃうなんて。


子供じゃないんだから……。


とりあえず、私はまわりを見回してタカアキがいないか探す。


だけど、平均身長よりも低い私の背では周りは人、人、人!


こんなんじゃ、いつまでたっても見つけられないよ。


もしかしたら、タカアキ私とはぐれたこと気づいてないかも……いや、それとも諦めて帰っちゃった?


そう思うと、泣けてくる。



「う……っ、タカアキー!!」



不安に押しつぶされそうだった私は、半泣きべそで周りを気にせずに叫んだ。


だけど、そんな私の声も周りの賑わいにかき消される。



もう、ダメだあ……。



「お前、そんな叫ぶなって」



上から降りかかってくる声、つかまれる手。


声の主を見ると、



「タカアキー!!」


「ったく。何回携帯に電話したと思ってんだ」



そう仕方なしそうに言うタカアキを私はじっと見つめた。


髪は乱れて、息が切れてて……。



もしかして、ずっと私を探してくれてた?



「……」


「ん? どうした……って、泣くなよ!」


「だっ、だってー!!」



ああ、もう本当子供だ。私。


だって、なんかタカアキに会ったらすっごく安心して、探してくれてたってことが嬉しくて、泣きたくなっちゃった。


もう、本当タカアキにベタ惚れ。



そんな私の様子を見てあわてているタカアキは、手を放さない。


そんなところも、また嬉しくなって泣いちゃうよ。



「こうしてれば、もうはぐれねえだろ?」



いつまでも泣きやまない私を見て、タカアキは手に力を込めて言う。


その言葉に私は頷いて、手に力を込めた。



「うん」








「じゃあ、次お化け屋敷行こっか」


「え……っ!? ヤダ、タカアキ! 怖いって、怖い!」


「(そういうところが可愛いんだよ)」









祝GWですね\^^/
と、いうわけで書きました○゜

ベタな感じの幸せカップルが書きたかったんですよ(うふ)

ちなみに、タカアキはむっつりSです。


さいと:chaton

10/05/04  天樹


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