浮気疑惑




(好きじゃなきゃ嫉妬なんてしないよ)







「三井サンの裏切り者ぉぉぉぉぉおおお!!!!」






何で俺が町の中でこんなに声を荒げているかというと、
事は今日の放課後に遡る。


今日は珍しく部活が休みで、そんな日は大抵どちらかの家に遊びに行く、それが俺達の中でなんとなく決まっていた。

だから今日もいつもみたいに片方の家に行くものだと思っていた。

のに、

まさか、

こんなことになるなんて…!!




「あ、三井サン!今日この後俺ん家来ますよね?」

廊下で三井サンとすれ違うときに声をかけた。


「あ…え、とあのな、宮城、今日ちょっと俺用事あって、」

いつものようにおう、と返事をしてくれると思っていたのに用事があるから遊べないというお断りが返ってきた。

いや、用事って受験生にも関わらず超暇人なアンタが用事って…。


「珍しいっすね。何の用事で?」

「ぅえっ!?べ、別に何でもいいだろ!!」

頬を少し赤く染めて言葉を濁らす。
何、もしかして俺に言えないことなのか?
はっ、まさか…浮気!?
そんな、三井サンに限ってそんなこと…。

相手は誰だ?
この学校のヤツか?
それとも別の…?

駄目だ気になる、
それに俺に言えないような用事ってなんなんだ!
ホントに他のヤツと浮気なんてしてたら絶対許さねぇよ!!

「三井サン、それって誰と…!」
顔を上げ尋ねようとしたら既に目の前から三井サンの姿は消えていた。

い、いない…!
クソッッ逃げられた!!




こうなったら何が何でも真相を突き止めてやる。

俺に誤魔化しは効きませんよ三井サン…!!!!




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続きます( ^o^ )