マルフォイ家で過ごす初めての冬休み。
ドラコは食事の後、コートやマフラーを着て玄関前に来いと言った。
私が下に下りるとドラコは既にランプを持って待っていた。
私の姿を見ると「行くか」と言って玄関を開ける。
ドアを開けるとコートを着ても分かるくらい刺すような冷たい風が隙間から入って体を冷やした。
雪こそ降っていないがこんな寒い夜に何処に行くのだろうと思いつつドラコの後に付いて行く。
ドラコの持つ唯一の光であるランプが歩く度に揺れる。
少し道を上るとドラコは立ち止まった。
『どうしたの?』と尋ねると空を指差す。
寒さで身を縮めて歩いていたので気が付かなかったがそこには満天の星空が広がっていた。
思わず綺麗と呟くとそうだろうと嬉しそうにドラコが言った。