『ドラコドラコ!お誕生日おめでとう!また年取ったね!』
名前は金髪頭を見付けるとそれを目掛けて突進した。
突進された方は不機嫌そうな顔をして振り返る。
「…僕の誕生日は6月5日だ。今日は9日。とっくに過ぎている」
『知ってるよ。だって同室のパンジーが張り切ってたもの』
悪びれずきらきら顔を輝かせる名前に、ドラコは額に手を当て深くため息をついた。
――人の気もしらないで…
「では何故今日言ったか、10秒以内に答えろ」
『やだ、ドラコったら。恋人であるまいし、うっかり2、3日遅れ経って良いじゃない』
―――4日も僕を焦らしてやがって…
ちらりと名前の方を伺うと気持ちが悪い程にやにやしている。
「…僕がへたれで今だに告白出来ないのを知って…タチが悪いな…」
『ドラコ全部漏れてるよ』
名前がつっこみを入れるとドラコはジロリと睨み「4日も遅れたんだ。これは罰だ」と言って顎を掴み少々乱暴にキスをした。