名前は廊下を走っていた
何故なら、いつもは起こしてくれる筈の同室のハーマイオニーが今日は起こしてくれず、授業に遅刻しそうなのである。
階段の上り下りをするうちに段々と息が上がっていく。
次の角を曲れば直ぐなので、勢いよく曲がると誰かとぶつかってしまった。
『御免なさい!』
慌てて謝って相手を確認するとドラコ・マルフォイだった。
ジロリとこちらを睨むマルフォイ。
ビクッと肩を竦める名前。
何を言われるかとびくびくしていた名前だが、マルフォイはさっさと自分の物を拾い「早く行け」と言っただけだった。
名前は急いで自分の物拾うと一礼して、落ち着かない鼓動を余所に長い廊下をまた駆けて行った。
(彼女とぶつかってしまった…)
(はぁはぁ、間に合った)
By.確かに恋だった