翌朝、クリスティーヌの目が覚めて起き上がるとハーマイオニーもちょうど目を覚ましたところだった。

『おはよう、ハーマイオニー』

「おはよう、クリスティーヌ。朝食を食べに行きましょう」

2人が大広間に行くと既にロンが朝食を食べていた。

『おはよう、ロン』

「ああ、クリスティーヌとハーマイオニーか。2人ともおはよう」

「ハリーは一緒じゃないのね」

ハーマイオニーの指摘にロンは顔をしかめて言い放った。

「ハリーに昨日聞いたんだ。どうやって『年齢線』を越えたのか。そうしたら僕じゃないの一点張りでさ。僕たちはいつも一緒だったんだ。だから僕だけには教えてくれると思ってたのに。それっきりさ」

ハーマイオニーとクリスティーヌは顔を見合わせる。ハリーとロンは喧嘩をしてしまったのだ。

「『年齢線』を越えようとしても失敗した人を見たじゃない。私はハリーが自分で入れたなんて思えないわ」

ハーマイオニーがサラダを取りながら言う。

「じゃあどうしてハリーの名前が呼ばれたんだ?」

「今の段階では分からないわ。でも貴女もそう思うでしょう?クリスティーヌ」

『そうね…ハリーは今までも危険な目に遭ってきたし…自ら飛び込むなんてことはしないと思うわ』

「賞金1千ガリオンだろ?それに期末テストも受ける必要もないんだ」

「お金といのちを天秤にかけるの?馬鹿馬鹿しい」

「ハーマイオニーには分からないさ。あー1千ガリオンあったら何に使おうかなぁ」


ハーマイオニーはため息をつきながらナプキンにトーストを数枚包んで立ち上がった。

「私はこれから授業の予習をしに図書館に行きたいから先に上がらせてもらうわ。クリスティーヌ、後はよろしくね」

『え…あ!待って、ハーマイオニー。ハリーのところに行くならわたしも…!』

クリスティーヌが慌てて立ち上がろうとしたがハーマイオニーは首を横に振り小声で「ハリーは私に任せて。ロンをお願いね」と言った。


ハリーとロンの距離が離れすぎないようにとのハーマイオニーの考えに頷き、そのままロンの話を聞くことにした。

クリスティーヌがロンから解放されるのにそれから一時間はかかったのであった。




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