雨だ。雨が降っている。嗚呼神よどうか私に、、、いや祈るのはもうやめにしよう。最近私は気が付いたのだ。神など人間が己の欲望の為に見出だしたあさましい怪物にすぎないのだと。
私はそう気付くまであまりにも従順なキリスト教徒であった。1日に8時間祈りを捧げたこともあったのだ。なんて馬鹿馬鹿しいのだろう。どれだけ頭を地面に擦り付け、膝を擦りむいても無意味でしかなかったのに、私は、、、、
イエス・キリストなどという神が本当に存在したのならマリアは死ぬことなどなかった。本当に神が存在したのなら、マリアは今も私の隣で笑っている筈なのだ。
「あぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ、ハハハ、、、」
私はマリアの亡骸を胸に抱き寄せると、右頬の蛆を払いのけた。
「私ももうすぐそこへ行くからね、、、」