( Her eldest son )
「母さん、まだ寝ないの?」
ある夜、家に仕事を持ち帰り 書類整理をしていたハーマイオニーに1番上の息子が声を掛けてきた。彼は今13歳、一昨年ホグワーツに入学したばかり。その為か大人びてきたようで最近、よく母であるハーマイオニーを心配するようになった。
「えぇ、もう少ししたら終わるわ。ありがとう」
少し疲れた顔で母は、にこっと微笑んで伸びをした。それでも、仕事漬けの彼女が気になるのか息子は近くを離れない。
現在、ハーマイオニーはロンと結婚し 魔法省で勤務している。3人の子供にも恵まれて、日々多忙を極めていた。
「...ホットミルクを持ってくるよ。待ってて」
近くでそわそわしていた息子は母を思い、キッチンへと消えた。
「ふぅ、気を遣わせてしまったわね...」
周囲に広く視線を向けられる彼は 小さな頃から優しく、気遣いができる子供だった。それは母親であるハーマイオニーでさえ、大人じみていると驚くほどに。
彼がそんな子供に成長したのは、おそらく自分が下の姉弟と違うことを身にしみて理解していたからだろう。
彼女の1番上の息子は、下の子達とは違い 少し癖毛でなおかつ、栗色に プラチナブロンドが混じった髪をもっていたのだ。
To be continued...
タイトルは「確かに恋だった」の
僕らは愛に飢えていた10題より。
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